季節は晩秋、11月23日の祝日。御手洗達は、朝から待ち合わせをして近所の大きな神社で行われる秋祭り『嘗祭』に訪れた。神社をひやかすように覗いてお参りを済ませ、大通りへと足を運ぶ。
塵 図書館の二倍もしくはオカルトの三倍で振ってください。
竹 2倍→120なので自動成功です。
五穀の収穫を祝う神事が行われる。米や酒、海の幸、山の幸、その季節に採れる旬の食物等を供える。
この時に供えた物は神饌(しんせん)と呼ばれ、儀式終了後に捧げたものを撤下神饌(てっかしんせん)として共に食すことにより、神との一体感を持ち、加護と恩恵を得ようとする直会(なおらい)とよばれる儀式が行われる。
車両通行止めになった大通りにはヨーヨー釣り、くじ引き、輪投げ、射的、りんご飴、たこ焼き、クレープ、綿菓子等の屋台が並び、祭り独特の賑やかな空気に包まれている。
「折角来たから、何か屋台を見に行くか?」
隣で浴衣を着た門倉は少し微笑んでいる。
「…!うん、私りんご飴食べたいなあ。門倉君は?」
「…そうだな、飴を持っていると遊びにくいから、先にやりたいものがあればやっておくといい。」
「あ、そっか…。射的とか、ほとんどやったことないけど楽しそうかも…。」
「じゃあ射的に行くか。人が多いから、離れないように…。」
そう言うと御手洗の手をそっと握り、歩き出す。
「うん…!」
いつもより積極的な門倉を見て、嬉しそうに顔を綻ばせる。
「(門倉君もちょっとはしゃいでるのかな)」
塵 射的だよぉ!
竹 射的だぁ!
塵 ライフルまたは拳銃-5で振ってください。
竹 これまじ?
竹 ライフル25で振ります。→66失敗
塵 門倉もライフル25で振ります。→69失敗
「…難しいな。」
顔色一つ変えずそう言うと銃を置く。
「い、意外と難しいなあ…もうちょっとで当たりそうだったんだけど…。」
「御手洗は惜しかったと思う。」
「でも門倉君も惜しかったよ!」
『惜しかったねぇ、嬢ちゃん!またやっとくれ!』
屋台の主人はそう言うと、次のお客さんの相手をし始めた。
「時間置いてもう一回来たら、倒れやすくなってるかも…。」
「そうだな、また後で来てもいいかもしれない。」
「ん、隣のたこ焼きが丁度焼けたところみたいだ。食べてみるか?」
同意した後、隣の屋台をちらりと見て言う。
「本当だ!門倉君、よく気付いたね。美味しそう…」
二人はたこ焼きの屋台へと向かう。
塵 たこ焼きだよ!
『いらっしゃい!焼きたてだよ!』
気の強そうな女主人がたこ焼きをひっくり返しながら応対してくれる。
「たこ焼き、8個入りのやつを。」
門倉は小銭を女性に渡し、たこ焼きを受け取る。
「いい匂い…」
『熱いから気をつけて食べてね!割りばしは二本でいいかい?』
「はい、どうも…。」
たこ焼きと箸を受け取って、道の脇に寄る。
「御手洗、火傷しないようにな。」
そう言いながらたこ焼きを割ると、湯気が立ち上る。
御手洗は期待のこもった眼差しで門倉のことを見つめながら、自身の口を指さす。
「…。」
門倉はそんな御手洗を不思議そうにじっと見つめた後、少し戸惑ったようにたこ焼きと御手洗を見比べている。
「…!ふふ、門倉君らしいな。…貸して?」
門倉から割りばしを取り上げて、割られたたこ焼きをふーふーしてから門倉の口に近づける。
「あーん!」
「……ぁ、」
少し照れたように目を閉じ、たこ焼きを頬張った。
美味しい?」
「…うん。」
咀嚼しながら頷く。
「良かった。…門倉君、私も食べたいなあ…。」
上目遣いで門倉をちらちらと見る。
「…ほら。」
もう半分のたこ焼きに軽く息を吹きかけて、御手洗に差し出す。
「えへへ…、あーん。…ん、すっごく美味しい!」
「…熱くないか?」
「平気だよ。ありがとう、門倉君。」
「…ん。」
「私、次輪投げやりたいなあ。屋台こっちかな?」
門倉の腕を引いて、小走りで人込みを進んでいく。
「ああ、歩き慣れないんだからあまり急ぐんじゃないぞ。」
「あ、うん、気を付けるね。」
塵 輪投げだよぉ!
塵 投擲を振ってください。
「えいっ!」
竹 投擲25で振ります。→12成功
竹 成功!
塵 門倉も投擲25で振ります。→52失敗
竹 「やったぁ!…これ、景品とかあるのかな?」
『姉ちゃん上手いねぇ!じゃあこれ、景品だ。』
塵 1D6振ってください。
竹 1D6振ります。→2
景品は、背中に羽根の生えた頭がタコのぬいぐるみ。ぶさ可愛い。
「よかったな、御手洗。」
「わあ、不思議なぬいぐるみ…でもちょっと可愛いね。」
「そうだな(適当)。」
竹 どのくらいリアル?
塵 結構デフォルメされてあると思うけど。。。
竹 1D100でリアルさ決めていい?
塵 いいけど。。。
竹 1D100振ります。→93
竹 めっちゃリアル
『(こいつらマジかって顔)』
「よく見たらタコさんの再現度すっごく高いよ!嬉しいなあ…。」
ぎゅっと抱きしめる。
「後で吸盤の数も数えてみよう。」
竹 生物学振って雌雄判定します
竹 生物学71で振ります。→13成功
塵 1D2振って雌雄決めます。→1
塵 雄だった。
「(雄だなあ…)」
「メスもあるんだろうか。」
ちょっと食いついて店主に聞く。
『いやあ…ちょっと、分かんないすね…。』
店主は少し身を引いて受け答えする。
「雑貨屋さんとかに売ってるかもしれないし、今度探してみようよ。お揃いで持とう?」
「…そうだな。」
少し考えてから曖昧に答える。
「あと、くじ引きやって、ヨーヨー釣りして…そのあとりんご飴買ってもいい?」
「ああ。」
塵 くじ引きだよぉ!
塵 幸運振ってください。
竹 幸運65で振ります。→59成功
塵 門倉も幸運50で振ります。→21成功
竹 キャッキャッ
『おお~!こりゃ当てられちまったなぁ、ほれ、景品を持っていきな!』
塵 1D6振ってください。
竹 1D6振ります。→3
塵 門倉も1D6振ります。→6
『嬢ちゃんの景品はこれだな!』
景品は美味しい棒20本セット。人気の駄菓子。多種多様の味がある。
「わあ、こんなにいっぱい…食べきれるかなあ。」
『兄ちゃんにはこれだ!』
ニヤニヤと笑う店主から手渡されたのは、ケモ耳カチューシャ(ねこ)だった。
「…どうも。」
少しひきつった顔をしながら受け取る。
「…!ぷっ、ふふ…。門倉君、つけてみたら?」
御手洗は思わず吹き出してしまい、揶揄うように続ける。
「…御手洗の方が似合うんじゃないか?」
少しムッとして返す。
「えー…ここじゃ恥ずかしいよ…。」
「そんなこと言って、家でも付けないだろう。」
「だって、恥ずかしいんだもん…!…っ、もう、次行こう!」
『…(何を見せられているんだろうという顔)』
「はいはい。」
門倉は少し楽しそうに笑ってる。
塵 ヨーヨー釣りだよぉ!
塵 POW×4振ってください。
竹 POW13×4=52で振ります。→100ファンブル
竹 100ファン出しちゃった。
塵 門倉もPOW10×4=40で振ります。→成功
御手洗がヨーヨーを釣りあげたと思った、その瞬間にこよりが切れ、跳ねたヨーヨーが立てる水しぶきを全身に浴びてしまう。
「あっ、うわあ!」
バシャーンと大きな音を立てて水しぶきが舞う。
「めっちゃ濡れちゃった…」
「御手洗…!大丈夫か?」
門倉は驚きつつもヨーヨーはしっかり釣りあげている。
「あ、うん、大丈夫…あ、門倉君釣れてる!すごい!」
「運が良かっただけだ。寒くないか?」
『ありゃあ~お嬢ちゃん、あとちょっとだったのにねぇ。タオル使うかい?心配しなくても新品だでのぉ』
「す、すみません…ありがとうございます…」
恥ずかしそうに苦笑いする。
「ありがとうございます。」
ヨーヨーとタオルを受け取って、タオルで軽く御手洗の身体を拭く。
「拭けば平気だと思う…なんかごめんね。心配してくれてありがとう…」
「御手洗はここで髪を拭いて待っているといい。」
「りんご飴、買ってくる」
「え、ほんとに?じゃあお言葉に甘えて…ここで待ってるね。ありがとう…」
邪魔にならないところで髪をごしごしと拭きながら、門倉が買いに行く様子を眺める。
一通りの店を見て回り祭りの空気を堪能した後で、門倉は『りんご飴』の屋台へと足を向けりんご飴を購入する。小さな姫リンゴを赤色の飴でコーティングした昔ながらの飴である。
「飴を買いに行くとき、屋台裏の細い路地の奥に小さな神社があった。」
戻ってすぐ、門倉はそう言って飴を渡してくる。
「少し気になったから見にいってもいいだろうか。」
「ありがとう…!……神社?門倉君がそういうの気にするの、珍しいね。私もついていっていい?」
「ああ、こっちだ。」
濡れたタオルを受け取ると、飴を持たない方の手を繋いで歩きはじめる。
ちょっとわくわくした気分で手を少しだけ強く握り返し、りんご飴を舐めながら着いていく。
大通りの喧騒から離れると、まるで別世界にでも来たかのような静けさに包まれる。路地奥の神社は、酷く寂れており最低限の設備しかない。先程、訪れたばかりの秋祭りを行っている神社が随分と賑やかで多くの人が参拝している姿を見た後だからだろう。余計にこの質素で、人気がない境内に寂しさを覚えた。
敷地内には、拝殿の他に申し訳程度の立て看板が設置されているのみである。
「人もいなくてすごい静か…こっちの神社には、屋台出したりしないのかな?」
「そうだな…。殺風景だけど悪くない。」
「…うん、人ごみは楽しいけど、ちょっと疲れちゃうもんね。」
「そうだな。普段あまり人通りが多い場所に行かないからな…。」
立て看板と拝殿が調べられます。
竹 立て看板見る。
神社の説明が書いてあったであろう立て看板は色あせ、文字が一部消えてしまっている。祀っている神様の名前もかすれてしまい、読めない状態である。
(文字がかすれて読むことが出来ない)
夜を統べる神であり、黄泉の世界を統治している。月と暦の神とも言われる。また、若返りの水の管掌者として現れ、「月と不死」の信仰の対象となることもある。
(文字がかすれて読むことが出来ない)
「あんまり読めないなあ…今は使われてない神社なのかな?」
「かなり寂れた神社だな。」
塵 アイデアと、オカルトの二倍もしくは知識が振れます(アイデアのみ別情報)。
竹 アイデアと知識それぞれ振っていい?
竹 アイデア65で振ります。→42成功
辛うじて、三日月のようなマークが描かれていたことが分かる。
竹 知識95で振ります。→23成功
黄泉はあの世。つまり死後の世界、死者の住む世界のことである。
「あの世の神様ってこと?あんまり聞いたことがないかも…」
竹 拝殿見る。
立て看板を通り過ぎた奥には、小さな拝殿がある。賽銭箱が設置されているが中身はなく、御手洗達以外で誰かがお参りをした形跡はない。
「せっかく来たし、お参りしていこっか。」
「そうだな。見つけたのも何かの縁だろう。…ちょうど5円玉があった。」
「あ、私も。」
二人は賽銭を入れて、手を合わせる。
塵 聞き耳の1/2で振ってください。
竹 聞き耳90×1/2=45で振ります。→6成功
『かたじけない』と男性の声が聞こえた。
「…?門倉君、何か言った?」
「?いや、何も言ってない。何か聞こえたのか?」
「うん…なんか、男の人の声で”かたじけない”って…。気のせいかもしれないけど…」
「大通りで誰か大きな声を出したのかもしれないな。」
そう言うと、御手洗に向き直って話し始める。
「御手洗、朝も連絡したが俺はこの後用事があるから、悪いが今日はここで解散しよう。」
「あ、うん、わかった。今日はすっごく楽しかった…!時間作ってくれてありがとう。また、こういうの付き合ってくれたら嬉しいな…。」
「ああ、たまにはこういう祭りもいいな。まだ屋台を見て回っても良いが、風邪をひかないようにちゃんと温かくして寝るんだぞ。」
少しぎこちない動きで頭を撫でると、門倉は背を向ける。
「…!えへへ、ありがとう!門倉君も転んだりしないようにね…!」
「ああ…気をつけるよ。」
そう言って門倉はその場を去っていった。
塵 まだお祭り見ていく?
竹 クレープだけ買う。
塵 クレープだよぉ!
竹 ツナマヨ味
『毎度あり~』
若い、少し軟派そうな店主がへらへらと笑いながら、クレープを渡してくる。
竹 1D100で美味しさ決めます。→26
「(流石にちゃんとしたお店の味とまではいかないか…。門倉君も帰っちゃったし、今日はもう帰ろうかな…)」
竹 帰った。