探索者はある日、友人/家族などにとあるサーカスのチケットを譲り受ける。
「もらい受けたけど、余ってしまった」「予定ができていけなくなった」など、理由は様々だが、その余ってしまったチケットは探索者の手元に収まることとなる。
知人曰く、「最近街にきた移動サーカスらしく、結構話題にもなっているから、興味があるなら行ってみるといい」とのことだった。
興味をひかれたか、またはたまたま暇をしていたからか、探索者はそのサーカスに足を運ぶこととなる。
チケットにかかれた日時にその場所へ行くと、開けた公園にそこそこ大きめの色鮮やかなテントが張られ、周囲はサーカスを見に来た観衆で賑わっていた。
入り口近くではピエロの恰好をした人間が風船やパンフレットを配っている。
また、当日券も販売しているようで、販売所が備え付けられている。
竹 パンフレットもらうよ
本日の演目が簡単に記載してある。アクロバット、猛獣使い、ピエロなど、ごく普通のサーカスにあるような演目だ。テントがかなり大型というわけでもない為、空中ブランコなどの大型設備が必要な演目はないようだ。
そして、演目の一番下に目立つように書かれた項目に目が行く。そこには「人形劇」と書かれていた。どうやらこのサーカスの目玉らしい。
藤「(サーカスなんて、来るの初めてだな…。)」
竹 テント入るよ。顔には出さないけど、心の内ではワクワクしてるかもしれない。
間もなく開演時間となり、探索者も席に着くこととなるだろう。
やがて始まったサーカスはパンフレットで見た通り、物珍しいものではない。しかし、洗練された職人のようなアクロバット、緊張感ある猛獣のショー、ピエロのジャグリングなど、日常から少し離れたひとときとして探索者を楽しませるのではないだろうか。
そして舞台は最終演目、人形劇へと移行する。
赤い絨毯の敷かれた舞台の中央に現れたのはいかにも、といったシルクハットと燕尾服に身を包んだ紳士風の男性。胸元にはハート型のブローチを掲げている。周囲には人間大の人形が数体並べられた。
「皆様この度は、Circus Dollへとお越しいただき誠にありがとうございました。最後の演目となりますが、儚く、美しい人形たちの夢のひとときをどうぞご覧くださいませ。」
男がそう言うと、人形たちは多少ぎこちなく、動き始める。
舞台を取り囲むかのように、繊細な音楽が鳴り始める。その音に合わせて、人形たちはまるでダンスを踊るかのようにステップを踏み、緩やかに腕を上げる。
男は人形たちと共に踊るかのようにその手を取り、腰を抱き、ターンをさせるように翻す。
なんということはない演舞ではあるが、その人形たちのあまりの精巧さにくぎ付けになることだろう。どういう構造か、時折瞬きをする人形たちの顔はどれもこれもまるで生きている人間かのように生気を感じさせる。探索者が舞台から目が離せなくなっていると、ふと、人形と目があったような気がした。その深い色のガラス玉はぞっとするほど、美しい―SANC(0/1)
藤 SANc(67/52)→失敗
目星かアイデア振れます。
藤 アイデア(20/85)→成功
人形の周りに糸のようなものが見当たらない。見た限り、機械人形ではないそれはどのように動いているのであろうかと疑問に思った。
舞台を包む、拍手の音にハッと、息をのむ。気が付くと、すべての演目は終了していた。ぞろぞろと帰り支度をし始める観客に紛れて探索者も気持ちを切り替えるようにテントを後にすることだろう。目星か聞き耳が振れます。
藤 目星(14/75)→成功
テントを出て、他の客に紛れて帰路につこうとする最中、とあるカップルが目につく。会話が聞こえてきます。
男性の方は少し、ぼんやりとした様相で女性が笑いながら肩を叩いている。
「もう終わったよ?いつまで呆けてるの?」「………うん…」「確かに楽しみにしてたけど、そんなに心ここにあらずってなるほど楽しかったの?まあ、いいけどさ~ご飯食べに行こうよ!ほらほら」
そんな会話をしながらカップルは人混みに紛れていくのが分かるだろう。
サーカスに行った探索者も、そうでない者もその後の一日の予定も終え、夕暮れの中帰路につくこととなる。
今日の夕飯や明日の予定など、他愛もないことを考えながらぼんやりと歩いている探索者にどん、とぶつかる影があった。顔を向けて見ればそこには狩屋聖人が立っている。
狩「す、すみませ…あれ、藤谷くん?」
藤「…ぁ、か…狩屋くん……」
狩屋聖人はほっとしたように、「帰り道?よかったら一緒に帰ろうよ。」と笑いかけてくる。
藤「え…………、……ぃ、いいの……?」
狩「うん!」
藤「ぁ、あ…や、なんでもない、…い、一緒に……帰ろうか、じゃあ…」
狩「んー?…うん、暗いしさ!」
藤「う、うん……」
狩「どこ行ってたの?」
藤「…ぁの、僕…サーカスに行ってきて、今日…。」
狩「あ、そうなんだ!え、俺もさ、サーカス見てきてさー、」
藤「あ…い、今?今日?」
狩「うん!さっき見てきて、今その帰りなんだよね。」
藤「ふ、ふーん…。」
暫く道を共にした後探索者達は別れを切り出して、それぞれの家へと歩むことになるだろう。
しかし、探索者が狩屋聖人に別れを告げて離れようとしたその時、体がぐい、と引っ張られる。訳も分からないまま、引きずられ、あわや転がる、といったところで柔らかい何かにぶつかり、静止する。困惑に眉を顰め、隣を見ると同じような表情で狩屋聖人が固まっている。
探索者は、狩屋聖人とまるで寄り添うかのようにぴったりとくっついている。
不思議に思い、もう一度離れようとするかもしれない。
竹 SANチェックしてもいいですか?
塵 ちょっと、もうちょっと待ってくれる?
竹 う、うん、
存外簡単に、離れることは出来た。しかし、再び歩を自宅へと向けようと踵を返し、歩き出そうとしたところで、まるで磁石に引き寄せられるかのように体は狩屋聖人の元へと戻される。何度やっても、別れることができない。SANC(0/1)ですが、変更可能です。
竹 2倍にしてください…
塵 2倍?(1/1d2)とかにしとく?
竹 う、うん。
藤 SANc 30/52→成功
藤「ぁ、ごごめん、」
離れられて30㎝程度。それ以上離れようとすると強制的に引き戻されてくっつく。って感じですね。飲食店で隣に座った時くらいかな?
藤「ご、ごめん、狩屋くんごめん、」
狩「う、うーん、なんだろうねこれ?」
塵 ここでちょっとPL情報ね。藤谷くんと狩屋くん、共にステータスが変わります。
竹 はい。
塵 POWが半分になります。MPも半分になりますが、SAN値と幸運は変わらない。
竹 なるほど
塵 あ、ちょっと待って。狩屋くんもSANチェックします。びっくりしてるので。
塵 SANc ??/??→成功
自覚的な症状はないが、多少の虚無感があるのと、狩屋くんにくっつくと安心感を覚えます。
塵 これはまあ、藤谷くんが自覚してるかどうかは任せるよ、PLに。
竹 じゃあアイデアで振って、成功したら自覚症状があることにしよう。
藤 アイデア 42/85→成功
竹 じゃあ自覚する。
藤「(こんな時に僕は何を考えてるんだろう…。)」
探索者達は自分たちの現状を理解し、解決へと動くのかもしれない。
しかし、その前に大きな問題が1つ転がるだろう。時刻は夕暮れ。探索を開始したとしてもほどなくして夜になることは明白だろう。今日の宿は。宿を確保したとしても、風呂や寝所は。もし明日もその後も元に戻らなかったら。
そもそも30cm以上離れられない状態で生活が送れるのだろうか。
様々な疑問や不安が探索者の中に生まれるかもしれない。
藤・狩「…ど、どうしよう……。」
藤「…ぼ、僕…とりあえず家に電話しようかな…。」
狩「あー、なんて電話する?おれも電話しなきゃいけないけど……」
藤「どうしよう…」
狩「どっちかの家に泊まるとか?」
藤「…僕の家はちょっと…人を泊められるような状況じゃないと思うから…」
狩「あ、そっかー。うち泊まれるかなあ?」
藤「ご、ごめん…」
狩「でも泊まったとしても…風呂一緒に入るの変だもんね?笑」
藤「そうだよね…」
狩「一緒に寝るのはまあ…、おれの部屋母さんとかは入ってこないと思うけど」
藤「(…帰ったら怒られるだろうな……)」
狩「とりあえず、うち聞いてみるよ。泊まれるかどうか(電話をかける)」
藤「あ…ご、ごめん…ありがとう…。」
狩 幸運 18/40→成功
狩「ありがとう!(ピッ)」
狩「OKだって!」
藤「あ、ありがとう…」
狩「藤谷くんのとこは大丈夫そう?」
藤 言いくるめ 100/30→失敗
藤「(めっちゃ怒ってる…!)」
狩「ほ、ほんとに大丈夫?」
藤「あ、大丈夫…大丈夫……。」
狩「じゃあ…とりあえず行こっか。」
藤「うん…。」
<狩屋宅にて>
狩屋ママ「あら、お友達?そんなにくっついて仲良しね~!ハンバーグ好き?」
藤「(あたたかいな…)(嬉しい)」
~夕飯後~
狩屋ママ「お風呂湧いたから、入ってきていいわよ~」
藤「っ……!」
狩「う…うん…!」
狩「どうしよっか!」
藤「うーん…ここまではなんとか誤魔化せてきたけど…」
竹 「隠れる」振って成功したらそんなに不審がられないとか?
藤 (失敗)
狩 (失敗)
狩屋ママ「ちょっと順番に入りなさいよ~笑 仲良しなんだから~笑」
竹 い、言いくるめとか…
塵 いいですよ
藤 (失敗)
狩屋ママ「何言ってんのよもう~笑」
藤 SANc 0/1→成功
狩 幸運 54/40→失敗
藤 幸運 98/55→ファンブル
塵 じゃあ…SAN値を1減らしてください。詰んでることに焦りを覚える。
狩屋ママ「…ど、どうしたの?💦(不審がり始める)」
竹 アイデアで対策を思いつくとか…💦 PLは何も思いついてないけど藤谷くんは思いついてるかもしれないし…。
藤 アイデア 11/85→成功
藤「あの…ちょっとさっき、僕…転んじゃって…」
狩屋ママ「あら大丈夫?」
藤「あ、はい…、狩屋くんにちょっと…助けてもらおうかと…」
狩「う、うん、そう!風呂場で滑ると危ないし…今日だけ一緒に入るわ!その方が時間も短く済むしさ、」
狩屋ママ「あら、そう?じゃあお風呂から上がったら、湿布とか貼って寝なさいね。」
藤「あ、ありがとうございます…。」
狩「よかったぁ…。ナイス藤谷くん!」
藤「あっあっ、ありがとう、」
狩「服どうしよう?おれの服でいいかな?大丈夫かなぁ大きさ…」
藤「着れる、かな…」
狩屋ママ「藤谷くん大きいからぁ、お父さんが昔着てた服とか使う?」
藤「…あ、ありがとう…ございます…。」
塵 じゃあまあ、着替えやタオルを持ってお風呂場に向かいますね。着替えはまあ…頑張って着替える感じで
竹 腕とか当たってそうだけどね、ゴツンって。その度にごめんって言ってる。
狩「(全裸になった)じゃあ入ろっか!」
藤「うん…。(無言で気まずそうにしている)」
狩「背中流してあげるよ~」
藤「…あ、じゃあ…僕も…」
紆余曲折あったかもしれないが、探索者達は眠りにつく。
意識が闇に落ちていく中、とある光景が瞼の裏に浮かぶ。
大きな照明に照らされた眩しいくらいの舞台。
緩やかに腰を抱く、誰かの手。
「ああ、なんて美しい…さあ、踊ろうか、儚い夢のひとときを―」
耳元でささやかれた声に導かれるように手が、緩やかな弧を描くように上がる。
視界に映った自身の手は、生から一切切り離されたような美しい様相で、だが生き生きとしていた。肘にちらつく、球体関節を除いて。
はっと目が覚めると、そこは夜眠りについた寝具の中だった。横を見れば狩屋聖人が同じように怪訝な顔で探索者を見つめ返していた。
手や体を見ても、いつも通りのように見える。
藤「…なんか、今日…変な夢…見たの、僕だけかな…」
狩「あ、おれも見た!」
藤「あの…サーカスっぽい感じの…」
狩「そうそう!なんか、人形になっちゃったみたいな感じの夢!」
藤「うん…、…ちょっと…嫌な感じのする夢だったな…。…僕たちがこうなちゃったのも…サーカスに何か原因があるのかな…」
狩「なのかなぁ?…どっちもおんなじサーカス見てたのかな?」
~朝食後~
塵 狩屋くんは今日はちょっと部活休むかな。
竹 まあ、無理だもんね…。
藤「…僕が見に行ったのはたしか…『Circus Dolls』だったかな…。」
狩「うん、おれもそう!」
藤「じゃあ…同じなんだね…。…そのサーカスに変な噂とかがないか…調べてみようか…。」
狩「あ、パソコンあるからさ!使っていいよ~」
藤「ありがとう…。(パソコンで調べ始める)」
藤 図書館 55/65→成功
ネット上のサーカスの口コミとCircus DollsのHPを見ることができる。
☆ネットの口コミ
「Dolls面白かった~!また行きたい!特に人形劇が綺麗だったなあ…あれ手作りなんでしょ?」「う~ん、いまいちかなあ。特別面白いわけじゃあないし、なんであんなに人気上がってるんだろう…」「昔は今よりもっと人気なかったよな。ここ1年くらいか?」「熱狂的なファンがちらほらいるよね、遠くから通い詰めてる人見た!」「知り合いもハマってたけど、ホントに夢中、っていうか心ここにあらず…みたいな様子でさ、そんなにいいの?」「フランス人形とか全然平気なタイプだけど、あの人形は無理だったわ…怖くない?なんか、リアルすぎて…てか、あれどうやって動いてんの?」
☆DollsのHP
鮮やかな色彩で彩られたHPには、今後の公演予定や団長の挨拶、団員や演目の紹介、沿革などが連なっている。
>公演予定
現在は探索者達の街で公演を行っている。次の出立は3日後のようだ。
毎日午前と午後で1回ずつ公演を行っている。
>団長:操神の挨拶
元々は自分の人形を披露したい思いから立ち上げたサーカス団だったこと、ずっと芽が出ずに悩んでおり、団員たちにも苦労を掛けたことなどが述べられている。また、人形作りへの愛や人形たちを我が子同然に可愛がっている様子なども記述から類推できるだろう。最後は「ぜひ、私の自慢のサーカス団と人形たちを見に来てください。夢のようなひとときをお約束いたします。ああ、どうか心を置き忘れていかぬよう、気を付けてくださいね」とのコメントで締めくくられている。
>沿革
初期は公演なども少なかったが、ここ1年程で公演の回数も増えていることが伺える。
>団員や演目紹介
公演中に見た顔ぶれが並んでいる。あたりさわりのないコメントや、目立ったところのない演目が並んでいる中、一つだけ「※現在休団中」との文字が書かれている人物がいる。見れば、副団長との明記がある。どうやらマジシャンのようだ。病のため、半年ほど前から休団しているようだ。名前は手科。
竹 団長についてもう少し調べられるかな?
塵 ネットで調べるのであればもう一回図書館を振ってください。
藤 図書館 3/65→クリティカル
塵 お、あとでクリティカル拾うね。
インターネットならまとめ記事などが見つかる。
そこには団長の古い作品の写真などが載っている。精巧で美しい人形だが、先日見たほどではない。また、それなりに腕はいいものの、数年前はパッとしなかったようだということも分かるだろう。探索者にも昔の人形はさほど魅力的に感じることはないだろう。
藤「…うーん…どうしよう、狩屋くん…。…もし…サーカス団に…僕たちがこうなっちゃった原因があるなら…、…今日もサーカスに行ってみれば…何か分かることがあるかもしれないって思うんだけど…」
狩「うーん、そうだね。ずっと調べててもあんま分かんないだろうし、とりあえず行ってみようよ!」
狩屋ママ「あら今日もそんなにぎゅっとして、仲良しね~」
藤谷のスマホ「(不在着信)(不在着信)(不在着信)」
探索者が再びサーカスに足を運ぶと、先日と変わらずサーカスを見に来た客で周囲は賑わっている。入り口近くでは相変わらずピエロが風船とパンフレットを配っている。
塵 POW×5を振ってください。
藤 90/27→失敗
狩 92/20→失敗
塵 1d3を振ってください。
藤 1d3→1
狩 1d3→3
なんとなく相手の顔色を察知しやすくなる。なんか嬉しそうとか、怒ってるかもといったことが分かるようになる。相手に対する心理学+10
藤「(きっと僕の勘違いだ…)」
狩「どうしようね?」
藤「(そんな、一緒に寝ただけで…狩屋くんのこと分かったような気になるなんて…!)」
狩「ピエロさんとかに話聞いてみる?」
藤 目星 86/75→失敗
藤 聞き耳 31/65→成功
周囲の喧騒に紛れて、子供の声が聞こえてくる。
「だから、行かない方がいいって!あのサーカスあぶねえもん!」
声のする方を見ると、小学生程の男の子が数人の友人と言い争いをしている。どうやら、サーカスに行こうとする友人を止めているようだが、友人たちは聞く耳を持たず、その男の子を置いてテントの中に入って行ってしまった。後には、拗ねたような面持ちの少年だけが残る。
竹 その少年に話しかけようかな。
塵 じゃあ、狩屋くんもついてくるかな。
藤「…あ、あの…」
少年「なんだよー。」
藤「ごめん、あの…今さ、友達に……あのサーカスは危ないって言ってたけど…、…君は何かこのサーカスについて…知ってるの…?…何か、された…?」
少年「公演、見に行ったことはないけど…、ねえちゃんが心配で…。」
藤「お姉さん…?…お姉さんが何かされちゃったの…?」
少年「オレのねえちゃん、ずっとこのサーカスに入り浸ってるんだ。そんなこと今までしたことなかったのに。それに魂でも取られちゃったみたいにぼーっとしてるんだ。悪魔は魂とるんだろ?だから…あのサーカスあぶねえんだ。きっと悪魔が住んでる。」
藤「…なるほど…、…ありがとう……。…なんか、あの……ごめん、…君も…気をつけて…。」
少年「うん…。」
藤「…ごめん、狩屋くん……僕、あんまり人と話すの得意じゃなくて…。…狩屋くんも、何か聞きたいことがあったら……。」
狩「うーん…何か、気になることがあってサーカスに来たの?」
少年「…一回、忍び込んだことあるんだ。あそこ、ショーの間は裏だれもいねーし、簡単に裏からテント入れるから…でも、怖くて出てきちゃった。…人形。たくさん並んでて…なんつーか、見られてるみたいな感じで、怖くて…すぐに出てきちゃった。そしたら、ちょうどピエロに見つかって…怒られなかったけど、追い返された。べ、別に普段はそんな、人形ごとき怖くねえかんな!」
狩「入った時、中には何があったの?」
少年「団の人たちは近くの小屋で生活してるから、裏にあるのは大体物置とか、人形の部屋とかだった。あと、偉い人の部屋があったと思う。」
狩「そっか、ありがとね!」
少年「うん!」
塵 もう狩屋くんの方にちょっとなついてるよ
竹 そうだろうね…。
藤「…狩屋くん…、…子供の扱い上手いんだね…。」
狩「んー、そうかな?まあ、ちっちゃい子好きだけど!」
狩 目星94/55→失敗
藤「…とりあえず、ショーの間は…裏に回り込むセキュリティが甘くなるってことが分かったね…。」
狩「結構小人数っぽいもんね。…じゃあ、あのピエロさんはいい人なのかもしれないね!勝手に入った子供のことも怒らなかったみたいだし。」
藤「…まあ、でも……小学生くらいの子供と僕たちじゃ…おそらく対応も違ってくると思うけど…。」
藤「…うーん……ピエロ…さんに、サーカスの裏を見学させてください…ってお願いするか…もしくは…黙って忍び込むか…。…なんとなく…話を聞いている限り、…あの人形に秘密があるような感じがするんだ…。」
狩「なるほどね?(まあ藤谷くん頭いいし、藤谷くんがそう思うならそうなんだろうな!)」
塵 クリティカル消費して目星成功したことにしてもいいよ
竹 怖いからそうする、そんなに行動的なタイプじゃないし…。
パンフレットをもう一度ピエロからもらうことができる。見ると、人形劇の演目が初日のものから変わっているということが分かる。そこには目立つように人形劇の項目に”マリオネットはかく語りき”と書かれている。下部には「人形師の最高傑作、心を持った人形、本邦初公開!」
藤 アイデア 10/85→成功
塵 ピエロに話を聞いてみようかな、と思い立つ。
藤「(いい人そうだし、色々心配だけど…きっと大丈夫…。)」
藤「…あ、あの…」
ピエロ「こんにちは!」
藤「この…人形劇の演目って…昨日と違うんですね……。…その…今日やるこの演目の、概要っていうか……詳しいお話って…聞かせてもらえるのかなって……」
ピエロ「あー、今朝早く団長が「演目を変える」って言いだしてさ。まあ、人形劇は団長のワンオペだから特に困らないんだけど。それにしても随分興奮した様子で「最高傑作だ!」って喜んでたな。ぜひ見て行ってよ。」
藤「あ、あと……団長さんって…怪しいことしてたりしますか…?」
ピエロ「(困惑)だ、団長について知りたいのかい?」
藤「あ、は、はい…。…あの、僕…美術部で…彫刻をやってるんですけど……、…人形がすごく精巧で…素晴らしいなって思ったので…、…団長さんについてお話を伺いたいと思ったんですけど……。」
ピエロ「ああ、団長は団長兼人形師だよ。劇中で使用する人形は全て彼の手作りなんだ。色んな人に見てほしくて、サーカスを始めたらしいよ。人形に対する熱意がすごいのなんの。一度人形を欠けさせて逆鱗に触れてクビにされた団員もいたから、それ以来皆人形を運ぶのも近寄るのも避けてるよ。まあ、その分確かに彼の創る人形はとても綺麗だよ。どんどん腕を上げているしね。でも構造とか、動かし方とかは団長しか知らないんだ。調整も配置も皆団長に怒られたくないから、やりたがらなくてね。でも、本当にどうやって動かしてるんだろうね…」
藤「…なるほど……。…あ、あと…今休団中の方がいらっしゃるって聞いて…。…マジシャン?の」
ピエロ「ああ…、ごめんね、楽しみにしてたのに…。穏やかで、いつも団員やお客様のことを気にかけている人だったよ。もとは団長と二人でこの団を立ち上げたんだ。まあ今は…休団中なんだけど。」
藤「…病気で休団、って聞いたんですけど…どんな病気で…?」
ピエロ「半年前、公演後に倒れちゃったんだ。それ以来意識不明でさ。ちょうどこの市の病院に運ばれたんじゃないかな?医者は原因は分からないけど、過労じゃないかって…
あの頃、団長と運営方針で少しもめてたみたいだから、そのあたりで精神もまいっちゃったのかもね。仲が良かったんだけどねえ…。」
藤「(…マジシャンの魂…、…吸われたな……?)」
藤「(…今からテント裏に忍び込むか…、…副団長に会いに行くか…。うーん…)」
藤「(……忍び込むか…。…セキュリティが甘そうだし……、…三日後にサーカス団がいなくなるまでに解決させないと…。)」
藤「…そろそろ公演が始まるから、公演が始まったら忍び込む……で、いい?狩屋くん…」
狩「うん!いいよー」
藤「…ごめんね、僕のせいで怒られたりとかしたら…」
狩「え、全然大丈夫!慣れてるし!顧問怖いからさー」
藤「あ…そう、だったね…。」
塵 じゃあもう一回POW×5を振ってください。
藤 2/27→成功
狩 20/20→成功