探索者は、学校なり仕事なり自宅周辺警備などの日課を終え帰宅すべく歩いている。沈みかけた太陽の橙が影を伸ばし、地面に鋏で黒い画用紙を切り抜いたように影絵をくっきりと作っている。
「またねー、恵子」
「明日の朝練遅刻しちゃダメだよ、純ちゃん!」
部活帰りだろうか、友達と挨拶を交わして分かれたばかりの女子高生は、スマートフォンにすぐ視線を落としてマイペースな歩調ですれ違う。犬の散歩をしている小太りの中年の男性は犬に引かれて足早に通り過ぎていく。
自分と同じように帰宅途中と思われる人影ぽつり、ぽつりと見える帰り際。遠くからこちらに歩いてくる人物の顔は、すれ違う瞬間まではっきりと分からない薄暗い夕暮れ時。ふと気になって時刻を確認すれば、時刻は18時を過ぎた所だった。
「そろそろ逢魔が時ですよ、今より闇が来る」
また一人、探索者とすれ違う。すれ違いざまに聞こえた言葉に、探索者は時計から視線をぱっと上げて反射的に振り返った。そこで目にしたものに探索者はぎょっとする。
すれ違った人物の横顔は、真っ黒いもやの塊のようなものが首に乗っかっているだけであった。本来あるはずの顔がそこにはなく、その代わりに黒い塊に包まれた緑色の大きな目玉が一つあるだけである。黒いもやは一定の形を保つことなく蠢いて、収縮を繰り返す。
<SAN値チェック>1/1D2
ペーター
CCB<=80 SANc (1D100<=80) > 4 > 決定的成功/スペシャル
system
[ ペーター ] SAN : 80 → 79
探索者全員:<目星>
蠢く闇の塊の隙間から人間の肌を確認する。口元に黒子がある、服装から女性だと判断出来る。
不意に、くらりと視界が揺れる。目の前は貧血でも起こしたかのように揺れ続け、やがて“闇が来る”の言葉通りに真っ暗となりブラックアウトしてしまう。探索者達の意識は、そこで途絶えた。
目が覚めると、そこは薄暗い場所だった。遠くから、ぴちょん……ぴちょん……と水の滴る音が聞こえる。自分が倒れていた床はごつごつとして固く、それが岩肌だということが触れただけで分かる。気を失う前に持っていた手荷物は探索者の直ぐ傍らに投げ出されていた。
携帯電話を確認すれば圏外と表示されており、現在時刻は21時を過ぎたところである。格子の外を見れば、この空間が薄明るいのは一定間隔で並ぶ通路の天井からぶら下がっている白熱電球のおかげであると分かる。
よく見れば、自分が転がされていた空間は格子状のもので他の空間とは区切られており、そこが牢屋の中であるということは容易に推測が出来る。部屋の奥に目を遣ると白骨化した死体や、腐りかけうじ虫の這う死体が先程の探索者と同じように無造作に転がされていた。
探索者は、突然見知らぬ場所で目が覚めると牢屋に閉じ込められていたという現実に恐怖を覚える。
<SAN値チェック>0/1D3
ペーター
CCB<=79 SANc (1D100<=79) > 52 > 成功
@牢屋全体
<目星>排水溝を見つける。
@発見した死体
<目星>
腐りかけた死体は入院着を着ている。指先の爪が何枚か剥がれていることに気付く。
<医学>
@牢屋内の排水口
<目星>
排水らしいものが流れる溝に落ちている『牢屋の鍵』を発見。
☆牢屋の鍵:5本が一つにまとめられた鍵の束。自分が入っている牢屋は勿論、他の場所の鍵もついている。
@鉄格子
<目星>
錆び付いて脆くなった、一部が歪んだ鉄格子。SIZ9以下ならば歪みの隙間から出ることが出来る。
ペーター
CCB<=75 医学 (1D100<=75) > 80 > 失敗
ペーター
Oh、シュン!ちょうど貴方に会いに行こうと思っていたところなんデスヨ!Guten Tag!
小林 俊
え、えっ……??
ペーター
Oh、シュン……ちょっと不安そうな顔してる……。大丈夫?
小林 俊
な、なんでここにいるの……?
ペーター
私がいますから、安心してクダサイ!
塵
抱かれたくないなぁ!今のところ全然抱かれたくない!!
竹
嫌がってる……
塵
ヌッ!とか言っちゃいけないんだもんな
竹
いいんじゃない
小林 俊
ヌッ!!
ペーター
シュンのその啼き方、アレの時と変わらないデスネ!
塵
ヌッ!ヌッヌッヌゥッ!ってwww
竹
そんなに締め付けないでくださーいwww
塵&竹
爆笑
竹
最悪
塵
全然いいけどねここで始めても
竹
嘘だろ
塵
もう大学の……留学の時から爛れた関係だったよな
竹
そういう関係だと思う
塵
俊は、多分セフレみたいな感じなんだろうなって思ってる。ペーターは知らないけど
竹
日本の男の子はみんな可愛いですねーって感じ、最悪だな
塵
俊はペーターのこと好きだけど、学生時代にあった事は若さゆえの過ちだと思ってるから
竹
これって久しぶりの再会なの?
塵
そうじゃない?
竹
久しぶりの再会の第一声アレは最低過ぎる
塵
まあ私も第一声が喘ぎ声みたいになっちゃったし
ペーター
お久しぶりですシュン!元気にしてマシタカ?
小林 俊
……げ、元気だったよ……。ペーターも、元気そうだね……
ペーター
ドイツでずっと医学生をやってマシタ!そろそろ医者になれそうデス!そうしたらシュンと一緒に暮らしマショウ!
小林 俊
え……でも、ペーター、あの、君には恋人がいたじゃない
ペーター
…………もういいんデス!
小林 俊
彼女とは、上手く……いかなかったのかい?
ペーター
……いや、彼女は……私のお金だけを目当てに近づいて来た女デシタ…。
塵
ゴミにはゴミしか寄ってこないのか(辛辣)
ペーター
ワタシは本当の愛が欲しいんデス!私に本当の愛をくれるのはシュンだけデス!
竹
ちょっと分かんなくて
ペーター
俊はここがどこだかわかりマスカ?
小林 俊
それが…僕にも分からないんだ…。
ペーター
私と一緒!ハグしマショウ!
小林 俊
……久しぶりだなぁ……。
竹
いいんだそれで
塵
まあドイツではね、ハグなんてね
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
小林 俊
ヌッヌッ!(技能失敗)
ペーター
そんな怖がりな所もシュンの可愛いところ!
小林 俊
……ペ、ペーター////
竹
愛の抱擁で精神分析します
塵
あでも、1セッションで回復できる上限値決まってるか
竹
じゃあ発狂してからでいっか
ペーター
あんなところに排水溝がありマスヨ!
小林 俊
あ、ほんとだ
ペーター
ここはシャワー室なんデスカネ?
小林 俊
多分、違うと思う…………そうやって、全部ラブホみたいな感じでもってくのやめた方がいいと思うよ……。
ペーター
何のことデスカ!私は、シャワー室かもって言っただけなのに!シュン!久しぶりで嬉しいからって!盛りすぎデスヨ!
小林 俊
そんなこと思ってないもん!
ペーター
早く帰ってホテルに行きマショウネ、シュン…♡
そのために、まずはここから出マショウ!(鍵を使って牢屋から出る)
小林 俊
あ…………だ、ダメだよペーター…………♡
鍾乳洞の中を思わせるような肌寒さで、音の示す通りにどこかに水場があるのだろう。全体的にじめじめとしている。探索者が牢屋から外に出ると若い女性の声が反響して探索者の耳に届く。
???
やだっ、何ここ!意味わかんないんだけど……なんなのよ
声のした方を見れば、少し離れた向かいの牢屋にセーラー服を着た少女が怯えた様子で座り込み頭を抱えていた。探索者は、この少女に見覚えがある。帰り道にすれ違った、女子高生である。
ペーター
Guten Tag!(にこやかに話しかける)
???
ひっ!?
???
あ、えと……あい、どんとすぴーく、いんぐりっしゅ…………
小林 俊
あ、すみませんっ、こんにちは。驚かせてしまってすみません。僕警察の者なんですけれども
ペーター
Nein,私はドイツ人デス!怪しいものではありマセン!
???
え、警察の人……!こ、ここから出してください!
???
ど、ドイツの人だったんですね……すみません…………
ペーター
貴方、先ほどすれ違いマシタネ!覚えていマス!
貴方も捕まってしまったのデスカ?
???
そ、そういえばそうかも……?はい、私部活帰りに不審者に声をかけられて、気付いたらここに…………
小林 俊
ペーター、彼女の事、その鍵で出してあげようよ
ペーター
もちろんデス!
私たちと似た状況のようデスシ…、助けるのは当然デス!(鍵を使って牢屋を開ける)
小林 俊
ペーターは相変わらず優しいね……♡
???
あ、ありがとうございます!
ペーター
シュンには敵いマセンヨ…♡
ペーター
Danke!
小林 俊
もう、ペーターったら♡
???
え、えっと……?💦
ペーター
ドイツ語で「ありがとう」という意味デス!
覚えて帰ってクダサイ!
???
な、なるほど……だんけ…………
ペーター
Wunderbar!
???
はわ…………
ペーター
私はペーターといいマス!
こちらの可愛らしい男性はシュンデス…♡
ペーター
貴方の名前も教えてクダサイ!
小林 俊
か、可愛いじゃなくて、かっこいいって言って!
ペーター
(俊の尻を撫でる)
小林 俊
ぉ”っ…………♡
小林 俊
……こ、小林俊…………ですぅ……♡
???
小林さん、とペーターさん…………💦
私は、皆川恵子って言います、よろしくお願いしますっ(お辞儀する)
ペーター
ケイコ、よろしくお願いシマス!
小林 俊
よろしくね、皆川さん。絶対に無事に家に帰してあげるからね
???
ありがとうございます……(不安そうにしながらも微笑んで見せる)
皆川とある程度会話をしていると、「ワンワンワンワン」と激しい犬の鳴き声と男性の悲鳴が響き渡る。
[アイデア]が振れます。
ペーター
CCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 9 > スペシャル
ここに来る直前にすれ違った、犬を散歩させていた中年の男性ではないかと思い至る。
探索者達の入れられていた牢屋は最奥のようであり、道は一つしかない。皆川は不安そうに探索者を見て行動の選択を委ねてくる。
小林 俊
行かないとっ…………
ペーター
私も行きマス、シュン!
反射的に探索者達は駆け出した。一本道を進む途中、何かの唸るような声を最後に音は止み、聞こえるのは探索者達の足音だけになる。
しん、と静かな洞窟内の道をそのまま進むと、思わず鼻を覆いたくなるような腐敗した沼気(しょうき)の悪臭が次第に漂ってくる。
そして、それは突然表れた。白熱電球に煌々と照らされる赤色の水溜まり。その中には、首がねじ切られた犬の死体。そして、四肢を千切られ、腹部や背中も滅多切りにされた男性の遺体を目撃する。
<SAN値チェック>1/1D4+1
???
きゃああっ!
ペーター
Geruch…
ペーター
CCB<=79 SANc (1D100<=79) > 53 > 成功
system
[ ペーター ] SAN : 79 → 78
???
CCB<=60 SANc (1D100<=60) > 88 > 失敗
小林 俊
CCB<=60 SANc (1D100<=60) > 32 > 成功
皆川恵子
CCB<=60 SANc (1D100<=60) > 39 > 成功
system
[ 小林 俊 ] SAN : 60 → 59
system
[ 皆川恵子 ] SAN : 60 → 59
ペーター
間に合いませんデシタネ…しかし誰がこのようなことを…。
小林 俊
っ…………(悲痛そうに顔を歪めながら死体に歩み寄って調べようとする)
ペーター
(小林に同行する)
よく見れば足と腕の数が足りない状態である。更に、道の奥の暗がりからのそりと大きな影が動いた。そこには、2、3mはあろうかというヒキガエルのような生き物が立っている。
足は確かに、カエルのそれである。しかし、腕は鋭いかぎ爪を携えた人間のものに近い容姿であり、ヌメリのある皮膚は固いいぼに覆われていた。濃い体毛が生えて、その肌を包み、ぺたりぺたりと平たい足を動かして気怠げに探索者達を振り返る。でっぷりと出た腹を包む部分は半透明で脈打つ内臓が丸見えの状態である。つまみ上げた腕から滴る血液をぴちゃぴちゃと舐め、ぎょろりと大きな二つの飛び出た目玉を僅かに細めて歓喜し堪能している。
本能的に逃げなければ死ぬ、と直感させられる。そんな醜悪で凶悪な生物を目撃してしまった探索者達。
<SAN値チェック>1/1D8
小林 俊
CCB<=59 SANc (1D100<=59) > 1 > 決定的成功/スペシャル
ペーター
CCB<=78 SANc (1D100<=78) > 47 > 成功
皆川恵子
CCB<=59 SANc (1D100<=59) > 10 > スペシャル
system
[ 小林 俊 ] SAN : 59 → 58
system
[ 皆川恵子 ] SAN : 59 → 58
system
[ ペーター ] SAN : 78 → 77
探索者達の存在に気付いたその怪物は、顔の半分以上を占める大きな口をニタリと歪めて開いた。
全員[幸運]を振ってください。
ペーター
CCB<=80 幸運 (1D100<=80) > 91 > 失敗
小林 俊
CCB<=60 幸運 (1D100<=60) > 9 > スペシャル
小林 俊
皆、こっちに!(分厚い鉄製の扉を開けようとする)……っあ!ペーター!鍵を!(鍵がかかっていることに気づきペーターを呼ぶ)
ペーター
Danke!シュン!(俊に鍵を渡す)
小林 俊
早く!皆川さんも!(扉を押さえて二人が入るのを確認してから自分も入る)
皆川恵子
は、はいっ!
探索者は、見つけた扉の先へと逃げ込む。怪物は探索者へ向けて、刃物のような爪を振り下ろすが小さな入り口に阻まれ届かない。ガリガリと岩の壁を金属で引っ掻くような音だけが探索者達の耳に残った。
扉の奥も、先程と同じく、ずっと一本の道が真っ直ぐ伸びている。しかし、足元の道は舗装されており明らかに人の手により目的を持って作られたものであるということが分かる。道を照らす電球の数が増え次第に道幅は広くなる。
探索者は突然、開けた空間に出た。
壁には分厚いベルベットのカーテンがかけられている。その前には講演台が一つ、そして等間隔でベンチが並べられている。一見、礼拝堂にも見えるが十字架の類はどこにも見受けられない。更に、奥にはもう一つ扉がある。
ペーター
シュンのおかげで助かりマシタ、流石デス!
皆川恵子
ほ、本当に、ありがとうございます……お二人が居なかったら、もう私、死んでたかも…………
小林 俊
ペーターが咄嗟に動いてくれたからだよ……皆川さんもすぐに動けて偉かったね
@ベルベットのカーテン
@講演台
ペーター
Hmm…、教会のような場所に出マシタネ…。(講演台を見る)
会議の司会者などが使う木製の台。台の下側には鍵のかかった開き戸がある。鍵は<鍵あけ>技能で開く事が可能。(鍵束の鍵はあわない)
ペーター
CCB<=1 鍵開け (1D100<=1) > 86 > 失敗
小林 俊
CCB<=1 鍵開け (1D100<=1) > 1 > 決定的成功/スペシャル
小林 俊
…………あ、開いた……!(自分でもびっくり)
皆川恵子
凄い!警察の人って何でもできるんですね!
ペーター
Polizeiのスキルデスネ…!
あとでたくさんご褒美をあげないと、デスネ…♡(俊の頭を撫でる)
小林 俊
あっ……♡う……ん…………♡
中には、綺麗に装丁された一冊の本が出てくる。中身は手書きのようだ。タイトルを読む場合は<ドイツ語>を必要とする。
ペーター
CCB<=80 ドイツ語 (1D100<=80) > 23 > 成功
『Von denen Verdammten(フォン ディーネン ファダンメント )に触れての考察』とアルファベッドと日本語でタイトルが書かれている。
中身を読む場合は、走り書きの癖の強い字であるため<ドイツ語>-5の技能ロールに成功する必要がある。かかる時間は1時間程。
タイトル『呪われし者たちより』を読んでの考察。
ペーター
(キャン)
ペーター
(奥の扉が開くか確認する)
開く。岩の壁がしばらく続いているようだ。
ペーター
何かの役に立つかもしれマセン、この本は持っていきマショウ!
ペーター
(カーテンを見る)
小林 俊
うん、ペーターならすぐ読めるだろうし、持ってこう
薔薇の花弁を思わせる真紅のベルベットのカーテン。上品で高級感ある手触り。中を覗くと、3mはあろうかという大きな絵画が掛けられている。
ペーター
(カーテンを開ける)
その絵画は、大きな緑色の目玉を中心に漆黒の触手が無数に生えた黒い塊が描かれている。触手を四方に伸ばし、人や馬、建物などを手当り次第に握り潰し赤い液体を至る所に撒き散らしている様が生々しい。先程、洞窟内で遭遇した怪物に似た生物は、その目玉に平伏すような格好で描き込まれている。見ていると何故か悪寒が走り、生理的に受け付けず思わず目を逸らしたくなる。
冒涜的で凄惨な情景をリアルに描かれた絵を見た探索者
<SAN値チェック>0/1D6
小林 俊
CCB<=58 SANc (1D100<=58) > 9 > スペシャル
ペーター
CCB<=77 SANc (1D100<=77) > 59 > 成功
皆川恵子
CCB<=58 SANc (1D100<=58) > 91 > 失敗
皆川恵子
1d6 (1D6) > 5
system
[ 小林 俊 ] SAN : 58 → 57
system
[ 皆川恵子 ] SAN : 58 → 53
system
[ 小林 俊 ] SAN : 57 → 58
皆川恵子
CCB<=50 アイデア (1D100<=50) > 76 > 失敗
絵画の下にはタイトルが書かれたプレートが付けられている。
◇タイトル
『Auferstehung (アオフ エスティォン)』
ペーター
CCB<=80 ドイツ語 (1D100<=80) > 21 > 成功
ドイツ語で復活、を意味する。
[クトゥルフ神話技能]と[目星]で別々の情報が出ます。
ペーター
CCB<=25 目星 (1D100<=25) > 8 > 成功
背景には小さな丘と、男に手を引かれ逃げる女が見える。ぐるりと囲うように目玉の周りには魔物のような生き物を模した5つの石像があるが、薙ぎ倒されいくつか破壊されている。
ペーター
復活、というタイトルデスネ…。…この怪物の復活を描いた作品なのデショウカ…?
皆川恵子
び、びっくりした……なんだか怖い絵ですね…………
小林 俊
不気味な絵だね、怪物の復活か……ファンタジー系の作家さんなのかな?
ペーター
ノンフィクションかもしれマセンヨ、シュン。(冗談めかして笑う)
小林 俊
そんなまさかぁ……(少し気の抜けたように笑い返す)
ペーター
(とりあえず扉の外に出て進む)
岩の壁が暫く続く。緩やかな上り坂になっており、更に進めば鉄の扉が1つある。
薄暗い洞窟内の道を抜けた先は行き止まりである。鉄の扉が1つあり、ドアノブには鍵がかかっている。鍵はこちら側に摘みがある。
ペーター
危険があるかもしれマセンガ…開けてみマショウ。
鍵を捻ると何の抵抗もなく開いた。何処かの建物内へと入ることになる。蛍光灯の青白い光が照らす壁や床は白っぽい色をしている。
天井には穴が開いており、その真下には瓦礫が落ちている。穴から見える景色は、今いる場所と似たような天井で上の階がまだあるということが見て取れる。右側を見ればエレベーターがあり、左側を見れば扉が1つある。扉には『霊安室』というプレートが取り付けられている。
ペーター
霊安室…ということはここは病院デスネ!
小林 俊
そうだね。……皆川さん、ここも調査するけど大丈夫かな?
皆川恵子
……はい。一人でいる方が、怖いので…………
ペーター
(霊安室に入る)
静まり返った肌寒い部屋。室内に明かりはない。壁には電気のスイッチがあり、スイッチを押せば蛍光灯が何度か点滅した後に明かりが灯る。
壁には業務用の冷蔵庫を思わせる開き戸が、上段に2つ、下段に2つと合計で4つある。部屋の中央には、白い布を被せられた人1人が横になれるサイズの台が置いてある。台は平で何かが上に乗っているような様子はない。
@冷蔵庫(上段)
@冷蔵庫(下段)
@部屋中央の台
ペーター
(中央の台を見る)
白い布をめくれば、台の下に白衣が落ちている。名札には「薬剤師:三谷ゆき」と書かれている。腹部のあたりがどす黒く汚れ固まっている。ポケットに小さな冊子が入っている。
[アイデア]が振れます。
ペーター
CCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 18 > 成功
これを汚しているのは血液であり、この服を着ていた人物がどうなってしまったのか探索者は想像してしまう。
<SAN値チェック>0/1
ペーター
CCB<=77 SANc (1D100<=77) > 19 > 成功
ペーター
腹部は致命傷デショウネ…。(冊子を見る)
☆『主なる目の従者の教え』と書かれた冊子
中は白衣を汚している汚れと同じようなので汚れており、ほとんど文字を読むことは出来ない。
・神の眠る丘に乙女の生贄と祈りを捧げる
・崇拝し、闇の力を授かる
・我らの神の復活は復讐の始まり、阻止せよ
血の汚れの隙間から、以上の内容を読み取る。
不気味な内容が綴られた文言を目にした探索者
<SAN値チェック>0/1
ペーター
CCB<=77 SANc (1D100<=77) > 21 > 成功
[オカルト] が振れます。
ペーター
CCB<=5 オカルト (1D100<=5) > 69 > 失敗
CCB<=58 SANc (1D100<=58) > 66 > 失敗
system
[ 小林 俊 ] SAN : 58 → 57
CCB<=5 オカルト (1D100<=5) > 17 > 失敗
ペーター
何故この人物がこの冊子を持っていたのデショウカ…?
ペーター
(冷蔵庫上段を見る)
小林 俊
薬剤師さんは信者とか、だったのかな……?
開くと、ひんやりとしており中を引き出せるような作りになっている。こちらも部屋の中央の台と同じくらいの大きさになっている。遺体を安置するためのもの。
[目星]が振れます。
ペーター
CCB<=25 目星 (1D100<=25) > 40 > 失敗
小林 俊
CCB<=75 目星 (1D100<=75) > 34 > 成功
一冊の手帳が隠されているのを発見する。手帳には日付と共にコメントが書き添えられ日記代わりにしていたと思われる。
ペーター
(俊と一緒に読む)
[1年前の日付]
*私達の使命は神の復活を阻止すること。こうして潜入したはいいけれど、やはりここの院長は怪しい。更に調べを進めることを同志に連絡した。使役されている従者のカエルらしき生き物は非常に危険だ。戦っても生身の人間では勝てないだろう。
[半年前の日付]
*カエルの毒の成分を分析した。調合した解毒剤を念のため薬剤室の薬棚に隠す。予想以上に深刻な状況だと思われる。早急に封印の手立てを整えなければならない。ヴァエヤンの像を揃える。全て揃うだろうか。
[1ヶ月前の日付]
*院長に見つかった、私はきっとここまでになるだろう。揃えた像は院内に隠しておく。中庭の封印の準備も整ったのに無念だ。来月には団体の同志が来るはず。それに賭けるしかない。必ず、どんな手段を使ってでも神の封印を。
神による人々と旧き神への復讐だけは防がねばならない。
日記の最後は【〇月×日(明日の日付)の午前6時、作戦は決行される。】という1文で締めくくられている。最後の日記の日付は、ちょうど1ヶ月前のものであり、この手帳の通りならば夜が開ければ誰かがここに来るということが分かる。
不穏な内容、何かの儀式の決行を示唆する内容に触れた探索者
<SAN値チェック>1/1D3
ペーター
CCB<=77 SANc (1D100<=77) > 30 > 成功
CCB<=57 SANc (1D100<=57) > 3 > 決定的成功/スペシャル
system
[ ペーター ] SAN : 77 → 76
小林 俊
CCB<=57 SANc (1D100<=57) > 71 > 失敗
小林 俊
1d3 (1D3) > 3
system
[ 小林 俊 ] SAN : 57 → 54
ペーター
Hmm……。あまり悠長にはしていられなさそうデスネ…。…この情報はケイコも知っておいた方がよいデショウ。(皆川に手帳を見せる)
ペーター
共にヴァエヤンの像を揃えマショウ!
皆川恵子
なに、これ…………
皆川恵子
CCB<=53 SANc (1D100<=53) > 38 > 成功
system
[ 皆川恵子 ] SAN : 53 → 52
皆川恵子
急がないと……!今って何時なんですか?
ペーター
そうデスネ…ここに連れてこられる前が夕方デシタカラ……。
ペーター
Jetzt müssen wir uns langsam beeilen…
ペーター
(冷蔵庫下段を見る)
小林 俊
(キュン……♡)
青白い顔をした遺体が入っている。男性。口元に黒子はない。
<SAN値チェック>0/1D3
ペーター
CCB<=76 SANc (1D100<=76) > 76 > 成功
CCB<=54 SANc (1D100<=54) > 9 > スペシャル
小林 俊
CCB<=54 SANc (1D100<=54) > 97 > 致命的失敗
小林 俊
1d3 (1D3) > 2
ペーター
ッ……!(股間を隠し額に汗を滲ませる)
system
[ 小林 俊 ] SAN : 54 → 52
ペーター
これは……
小林 俊
ペーター?大丈夫……?
ペーター
…ええ、勿論……。死因はどうデショウか……(誤魔化すように死体を調べる)
遺体は入院着を着ており、その固く閉ざされた手にはメモが握られている。メモを手から取った探索者は、その爪が剥がれていることに気付く。
*メモの内容*
また1人消えた。俺の隣のベッドのやつだ。
この病院は何かがおかしい。
院長室で見てしまった。
あれは、見てはいけないものだった。
首から上が黒い塊だ。有り得ない。
俺は明日、きっと消される。
優しかった瞳先生はどこに行った。
この病院で起きている怪奇な案件の存在を実感した探索者
<SAN値チェック>0/1D2
ペーター
CCB<=76 SANc (1D100<=76) > 53 > 成功
CCB<=52 SANc (1D100<=52) > 67 > 失敗
小林 俊
CCB<=52 SANc (1D100<=52) > 21 > 成功
遺体に[医学]、メモに[精神分析]もしくは[心理学]が振れます。
ペーター
CCB<=75 医学 (1D100<=75) > 15 > スペシャル
この遺体は、綺麗に中の血液が抜き取られ処理されいるが、死因は絞殺である。ということが分かる。
ペーター
絞殺デスネ!
ペーター
CCB<=71 精神分析 (1D100<=71) > 20 > 成功
小林 俊
絞殺か……
文字の震えなどから、このメモを書いた人物は精神に明らかに異状を来たしていることが分かる。特に、「瞳先生」の文字に対して酷く怯えているように感じ取る。
ペーター
爪が剥がれているのは、絞殺の際抵抗したからかもしれマセン!
小林 俊
なるほど、確かにそうだね。流石ペーター……♡
ペーター
顔が赤いデスヨ、シュン…?♡(俊の腰を撫でる)
皆川恵子
ひぃい…………(単語の一つ一つに怯える)
小林 俊
んぁ”♡も、もう、ここじゃダメ……っ♡
ペーター
…帰ってからのお楽しみ、デスネ…♡
ペーター
エレベーターも見に行ってみマショウ!
小林 俊
う、うんっ…………
皆川恵子
やっと出られる……
地上へと続くエレベーター。液晶パネルにはB1と表示されているが、ボタンの部分は丸があるだけで押すことは出来ない。次の行先を示すように、1の文字が点滅している。この階より下に降りることは出来ない。
操作ボタンを見れば2階までしかない。自分たちがいる階は地下1階であることが分かる。ボタンは数字の書かれている階しか反応しない。
【2】
【1】←点滅
【o】
【o】
ペーター
1階に行ってみマショウ!