【CoCセッション】このまま死んでゆけたら


その2

その日の夜、貴方はまたしても夢を見る。
『昨日の夢の続きだ――肺は泥土で埋め尽くされ。体はどんどん沈んでいく。もがく力も弱まり。貴方の体は沈没していく。ゆっくり確実に水底のそれに近づいている。気が付けば黄色い何かが見えた。貴方はそれが、水底のそれの目であると理解してしまう――』SANc1/1d4
胡桃沢努
CCB<=60 SANc (1D100<=60) > 2 > 決定的成功/スペシャル
system
[ 胡桃沢努 ] SAN : 60 → 59
貴方は飛び起きる。冷や汗で気持ちが悪い。喉は乾ききっている。そして何より。腕が動かない。貴方は確信するだろう。夢を通じて何かが貴方の才能を噛み千切っていっているのを。貴方は【SAN値】がさらに3、【芸術】の値がさらに20それぞれ減少している。
system
[ 胡桃沢努 ] SAN : 59 → 56
ベッドに秋栗の姿はない。
胡桃沢努
(…………!…まほろは……?)
胡桃沢努
まほろ…………
胡桃沢努
…どこォ…………?
胡桃沢努
(キッチンを見に行く)
キッチンへと向かうと、そこは荒れ果てていた。秋栗愛用の調理道具は傷だらけで、作品だった何かが散乱している。その中心には秋栗がうずくまりすすり泣いている。
胡桃沢努
っ…………。
……まほ、ろ、…………(そっと秋栗に近づく)
探索者が心配して近寄れば、秋栗の前には作品とも言えない何か。例えるなら、赤ん坊の遊び、おふざけと称されるような何かがあった。
胡桃沢努
………………
秋栗 舞星
もう、駄目だ……ぼくは…………
探索者は秋栗の【芸術】がさらに20減少していることに気がつきます。
胡桃沢努
……駄目じゃ、ないよォ……泣かないでェ、まほろ…………
胡桃沢努
…何か……何かできることは……オレにィ…………(頭を抱え、ぶつぶつと思案する)
秋栗 舞星
…………っ、(ゆっくりと頭をもたげると、胡桃沢の袖にゆっくりと手を伸ばし緩く握る)
胡桃沢努
…………まほろ……?
……今日も目ェ、見えない……?(少し屈み、袖を掴む秋栗の手を上からそっと握る)
秋栗 舞星
……っ、み、えない……動かないんだ…………っ、み、すてないで……くれ……(絞り出すような声を上げて、胡桃沢の手に縋りつく)
胡桃沢努
え…………!見捨てるわけ、ない……!!
ずっと相棒だって、言ったじゃんかァ……!
秋栗 舞星
っ、ごめん……ノワくん……でも、ぼくは…………も、もう………………(徐々に声は弱々しくなり、身体を小刻みに震わせる)
胡桃沢努
まほろ…………オレ、まほろに信じてほしいよォ…。
胡桃沢努
…それに、わかんないけど…まだ……どうにかできるかもしれないしィ…………(見たことの無い秋栗の様子に不安を掻き立てられつつも、必死に励ます)
秋栗 舞星
……、うっ…………信じ、たい……い、一緒に、いてほしい…………っ、……(しゃくり上げながらこくこくと頷く)
胡桃沢努
……今日ねェ、オレも…………夢、見たんだァ…。…昨日の続きの、怖い夢ェ……。
胡桃沢努
……オレぇ、まほろとオレの「才能」……誰かに盗られてる…みたいに感じたァ……。
だから……返してもらわなきゃァ……、…無くなったわけじゃ、ないんだもん…………。
秋栗 舞星
ノワくんもまた、見たんだね…………盗られてる……?…………そ、そうか……そう考えているのだね?ノワくんは…………(突拍子もない発言に目を白黒させるも、少し声の調子が落ち着いてくる)
胡桃沢努
ウン……。…だからァ、オレも、こわいけどォ……、…まだ終わったわけじゃないって……そう思ってるよォ…。
胡桃沢努
…まほろは、オレより…盗られるのが早かったからァ…オレよりいっぱい、怖くなっちゃったのかもってェ……。でも…諦めないでェ……。
system
[ 秋栗 舞星 ] HP : 8 → 9
system
[ 胡桃沢努 ] HP : 6.5 → 7
system
[ 胡桃沢努 ] HP : 7 → 7
system
[ 秋栗 舞星 ] HP : 9 → 8
秋栗 舞星
ふむ…………?ノワくん、ぼくはきみの言うことについて未だ理解に及んではいないが、一先ずはきみに判断を預けるとしよう。僕は今、冷静になりきれないようだしね…………
胡桃沢努
ウン…………。…でも、まほろは夢ェ、見てないの…不思議だなァ……。
秋栗 舞星
…………まあ、同じ夢を違う人間が同じ日に見ることの方が稀なのではないかね?
胡桃沢努
ウーン……そうだけどォ…。
…そういえばァ、オレは…腕ェ、動かないだけでェ……目、は普通に見えてるなァ……。(ぱちぱちと瞬きしながら首をかしげる)
秋栗 舞星
……原因は、同じなのだろうか、本当に…………(再び目に不安を宿す)
胡桃沢努
…とりあえず、調べてみようよォ…。…それからァ、もし…心当たりのある場所があるならァ…そこにも行ってみようよォ……。
秋栗 舞星
そう、だね…………うう……ん、ノワくんは、どこかアタリを付けているのかい?
胡桃沢努
ウーン…………最近あった、変わったことといえばァ…美火穂美術館、行ったこととかァ……?
秋栗 舞星
ふむ、たしかにそうだ。邪推かもしれないが、村山先生の展覧会に出店すると決めた日からこうなっている。もしかすると、先生なら何か知っているかもしれない、とも僕は思うがね
胡桃沢努
…まほろが調子ィ、ちょっと悪そうだったのはァ……村山サンに呼ばれる前からだからァ…ちょっとだけ、引っ掛かるけどォ……
胡桃沢努
秋栗 舞星
秋栗 舞星
村山先生も現在作品を制作しているはずだ。であれば、アトリエにいらっしゃるのではないかね?
秋栗 舞星
まあ問題は、そのアトリエがどこにあるのかということなのだが…………
胡桃沢努
…調べてみたら、出てくるかなァ…?
コンピューター、もしくは芸術(絵画)で調べられます。
秋栗 舞星
CCB<=30 コンピューター (1D100<=30) > 31 > 失敗
胡桃沢努
CCB<=60 図書館 (1D100<=60) > 29 > 成功
有名な作家の村山の自宅兼アトリエは調べれば簡単にわかることでしょう。
天才芸術家村山天涯の自宅は美火穂市のはずれ、中心街から離れた静かな山間部に位置しています。
胡桃沢努
あ!見つかったねェ…。
胡桃沢努
(行く)
伝統的な木造の一軒家であり、古き良き日本の建造物であることがわかる。
胡桃沢努
(チラッチラッ)
秋栗 舞星
ここで間違いないね?ノワくん
胡桃沢努
ウン…写真と一緒ォ…。
秋栗 舞星
(ピンポーン)
呼び鈴を鳴らしても反応はない。
秋栗 舞星
……?いらっしゃらないのだろうか
聞き耳が振れます。
胡桃沢努
あれェ……?
胡桃沢努
CCB<=70 聞き耳 (1D100<=70) > 85 > 失敗
CCB<=50 聞き耳 (1D100<=50) > 26 > 成功
秋栗 舞星
ふむ……人の気配が無いようだね…………(ドアに手をかける)
胡桃沢努
あ……開けていいのかなァ…?
アトリエの中に入ると、玄関先には縛られた新聞が大量に積まれているのがわかる。
胡桃沢努
非常事態、だしィ……しょうがないよねェ…
胡桃沢努
お、お邪魔、しまァす……(小声)
秋栗 舞星
お邪魔、します…………(恐る恐る玄関に足を踏み入れる)
胡桃沢努
(玄関の新聞見る)
新聞を確認すると、一か月前のものであることが分かる。
目星が振れます。
胡桃沢努
CCB<=75 目星 (1D100<=75) > 57 > 成功
その束の中に新聞紙ではない紙を見つける。確認した場合、それが『新聞の解約手続きの受理証』であるとわかる。どうやら先月末で新聞を取るのをやめたらしい。
胡桃沢努
キャン
胡桃沢努
…なんで、新聞やめちゃったんだろォ…?
胡桃沢努
つまんなかったのかなァ……
秋栗 舞星
引っ越しの予定でもあるのだろうか…………
とりあえず、手分けして村山先生を探してみるのがよさそうではないかね?
胡桃沢努
は……離れるの、大丈夫ゥ…?(心配そうに秋栗の目を覗き込む)
秋栗 舞星
見たところ、そこまで広くなさそうだし……ノワくんはぼくを置いていったりしない…………だろう?(少し顔色を窺う)
胡桃沢努
それは、しないけどォ…………
胡桃沢努
…やっぱり、オレが怖いィ……。…一緒じゃ、だめェ…? 
秋栗 舞星
…………そうだね、一緒に探そう。まだ時間はあるのだしね(胡桃沢に手を差し出す)
胡桃沢努
ありがとォ……。(差し出された手をぎゅっと握る)
探索者たちは村山を探してアトリエの中を探し回ったが、部屋のほとんどがきれいに片付けられており、何か手掛かりになりそうなものはない。多少でもものが残っていたのはアトリエ、書斎、寝室だけであった。
【探索可能箇所】:アトリエ、書斎、寝室
胡桃沢努
ほ、ほんとに引っ越し、するのかもォ……。
胡桃沢努
(アトリエを見る)
そこはこの建物の中でもっとも広い部屋である。画家・村山天涯の心臓部、アトリエである。いくつか備え付けられた窓には暗幕がかかっており電気もつかない。
秋栗 舞星
カーテンを開けてみないと全貌がわからなそうだね(シャー(迫真))
カーテンを開けると、そこには大量の村山天涯の作品が並べられていた。そのどれもこれもが、彼らしい冒涜的で、退廃的で見る者を圧倒する作品である。
目星が振れます。
胡桃沢努
村山サン、真っ暗な中で描いてたのかなァ……?
胡桃沢努
CCB<=75 目星 (1D100<=75) > 13 > スペシャル
貴方はその中でもひときわ古い作品を発見する。そこには湖の中にいる何かが描かれていた。七色に不気味に輝く無数のトゲがはえ、こちらを飲み込まんばかりの巨大な丸い口を持つ楕円形の生命体である。顔と思わしき位置からは三本の伸びた茎とその先端にある黄色い目が貴方を見つめていた。SANc1/1d6
胡桃沢努
CCB<=56 SANc (1D100<=56) > 14 > 成功
CCB<=70 目星 (1D100<=70) > 14 > スペシャル
system
[ 胡桃沢努 ] SAN : 56 → 55
秋栗 舞星
CCB<=53 SANc (1D100<=53) > 97 > 致命的失敗
秋栗 舞星
1d6 (1D6) > 4
system
[ 秋栗 舞星 ] SAN : 53 → 49
アトリエにアイデアと人類学が振れます。
胡桃沢努
こ…!怖い絵だァ…!
胡桃沢努
CCB<=80 アイデア (1D100<=80) > 14 > スペシャル
秋栗 舞星
……っ!、び、びっくりした…………
このアトリエには飾られた絵によって作業するスペースが残っていないことがわかる。
また、作業道具を保管しておくであろう棚や机があるが、そこには何の道具も残っていない。しかし、机の上には一つだけ、大きく文字が書かれた封筒が置かれている。そこに書かれた文字の意味を貴方ははっきりと理解できる。そこには『遺言状』と書かれている。
胡桃沢努
っ……!
胡桃沢努
(封筒を手に取る)
胡桃沢努
(ここで描いてたわけじゃないのかなァ…?)
【遺言状】
『遺言者 村山天涯は、本遺言書で次のとおり遺言する。

1.遺言者は、遺言者の所有する下記の財産を、美火穂美術館に寄付する。
(1)村山天涯として作成した作品・比翼連理として作成した作品。

2.遺言者は、遺言者の所有していた下記の財産を、以下の者たちに相続する。
(1)作品

(1)Caraξel Eldritcψ
(2)~(10)その他の人物の名前

3.遺言者は、以下の人物より借り受けた負債を返還する。
(1)胡桃沢努
(2)~(10)その他の人物の名前

【一週間ほど前の日付】 村山天涯』
知識もしくは芸術が振れます。
胡桃沢努
…………!?!???????
胡桃沢努
CCB<=85 知識 (1D100<=85) > 7 > スペシャル
2と3の相続者たちは全員ここ最近人気の芸術家である。
アイデアが振れます。
胡桃沢努
CCB<=80 アイデア (1D100<=80) > 17 > 成功
それが全員、『村山天涯と次世代の芸術家展』に出展する他の芸術家なんじゃないかとわかります。
胡桃沢努
……なんかァ、オレたちの名前が書いてあるよォ……。
秋栗 舞星
村山先生は…………何をされるおつもりなんだろうか……
秋栗 舞星
こちらには、ノワくんの名前だけが書いてあるね…………
胡桃沢努
…村山サン、死んじゃうのかなァ……?
…オレ、村山サンに何か貸したっけ……?
胡桃沢努
(書斎)
そこは資料室も兼ねた書斎のようで、大量の芸術作品の資料や、小説、中にはオカルティックな本もあるようだ。
【探索可能箇所】:本棚、机、部屋自体。
胡桃沢努
胡桃沢努
(部屋自体を見回す)
埃一つなく、まるで建てられた状況そのままかのように整理整頓されている。
人類学、目星でそれぞれ別の情報が出ます。
胡桃沢努
CCB<=75 目星 (1D100<=75) > 74 > 成功
清掃されているが、床に何かの長文を書いた後に消した跡がある。
オカルト、もしくは目星の半分で振れます。
胡桃沢努
CCB<=37 目星1/2 (1D100<=37) > 88 > 失敗
胡桃沢努
…まほろォ、これ……何が書いてあるのかなァ…?
秋栗 舞星
うん…………?これは…………
秋栗 舞星
CCB<=35 目星1/2 (1D100<=35) > 94 > 失敗
胡桃沢努
(机見る)
机の上にはいくつかの封筒が置かれている。
目星がふれます。
胡桃沢努
CCB<=75 目星 (1D100<=75) > 28 > 成功
封筒にはそれぞれ、×や〇といった記号が書かれているのがわかる。
胡桃沢努
(中を見る)
封筒を適当にとって確認した場合、そこには貴方達のプロフィールや過去の作品等がまとめられた資料が入っていた。
他の封筒を開いた場合、最近話題になった若い芸術家の資料が同様にまとめられているのがわかる。
自分たちの資料の入っていた封筒には、△が書かれている。
胡桃沢努
(びみょう、って意味だ。。。)
秋栗 舞星
△…………
胡桃沢努
(本棚見る)
図書館を振ってください。
胡桃沢努
CCB<=60 図書館 (1D100<=60) > 29 > 成功
一番目立つ場所に古い芸術雑誌を見つける。発行年度は 1958 年となっている。さらに付箋の張られた怪奇オカルト雑誌の記事を発見する。
【古い芸術雑誌】
『巨大な電波塔、東京タワーの完成とともに新しい芸術の舞台はテレビに広がった。絵画・彫刻・建築様々な分野の若人たちがそんな新しい舞台に挑戦しようとしている。今号では、新進気鋭の芸術家集団『比翼連理』を追う。【五人の男女が映った写真が掲載されている。】』
アイデアが振れます。
胡桃沢努
CCB<=80 アイデア (1D100<=80) > 28 > 成功
その中の一人、筋骨隆々で溌溂そうな男性が、今とはだいぶ印象が違うが村山天涯なのではないかと感じる。
胡桃沢努
この人、村山サンだァ……!
【怪奇オカルト雑誌】
「日本画の大家、村山天涯の謎!
猟奇的な世界を日本画に落とし込んだ奇才、村山天涯。彼には一つ大きな秘密があった!約 60 年前、村山は売れない芸術家数人とともに芸術家集団、『比翼連理』を結成していた。そのメンバーは全員、現在では行方不明となっている。また、我々の取材の結果、彼らは全員失踪の直前に『イギリスに芸術旅行』へ向かうといっていたらしい。もしそれが、『比翼連理』として旅行に出かけていたとしたら、なぜ村山だけが無事だったのだろうか?もしかしたら、村山は自分の芸術の為に友人を売ったのかもしれない......」
秋栗 舞星
ああ……!たしかに面影を感じるような気がするよ…………(写真を覗き込む)
胡桃沢努
ご飯、食べれてないのかなァ…?
秋栗 舞星
そのくらい、作品作りに熱中されていたのかもしれない…………それで、お身体を壊されて……?
胡桃沢努
…こっちの、怖そうな本に書いてあることはァ……、本当なのかなァ…?
秋栗 舞星
さあ、どうだろうね…………こういう雑誌の記事は、必ずしも真実を伝えてくれるわけではないからね……
胡桃沢努
ウウン…………。
胡桃沢努
(寝室に行く)
そこは唯一、少しだけ生活感のある場所だった。畳敷きの小さな個室である。たたまれた布団と、昔ながらの桐の机が置かれている。
【探索可能箇所】:机、布団、部屋自体。
胡桃沢努
(きょろきょろ)(部屋自体)
目星を振ってください。
胡桃沢努
CCB<=75 目星 (1D100<=75) > 10 > スペシャル
部屋の窓に何か粘着質のものがこびりついている。
胡桃沢努
(机見る)
机の上には一冊の本が置かれている。かなり古い日記帳のようで、数年、十数年では済まないであろう年代物だ。
胡桃沢努
すごい、古そうなやつだァ…。
胡桃沢努
(見る)
【村山天涯の手記】
『2月17日
今日も比翼連理の連中で一日中芸術談義。ヤスのやつ曰く俺の作品はまじめすぎるらしい。余計なお世話である。

2月22日
ユキちゃんから、イギリスへ芸術旅行に行かないかとの提案があり俺たち四人はもちろん了承。イギリスではポップアートなるものが最近流行っているらしいから何か参考になるかもしれないとのこと。ヤスは『芸術は狂ってなきゃダメだ! ゴッホを見習え!』というが俺はそういう高尚なものじゃないほうが好きだ。

3月1日
今日からイギリスでの芸術旅行である。ロンドンを中心に各所をめぐる。ユキちゃんおすすめのブリチェスターとはいかなるところだろうか。

3月32日
皆死んだ。いや、死んではいなかった。湖の底にいるアレに見初められて生きる屍になった。俺もそうなるところだった。あれが突き出した針からヤスがかばってくれたおかげで掠っただけだった。皆が腐っていく声を聴きながら必死に逃げた。

3月45日
すべてを投げ出して帰ってきてから。あの時のビジョンが止まらない。宇宙の果てよりも暗い暗黒の水底、誰かの夢の中を漂う今日、私が湖の怪物になっていく感覚。そのビジョンのままに筆を動かす。今までにない冒涜的な何かが出来上がる。私の芸術が完成した。ああ、狂気なき作品は芸術ではなかった。

3月21943日
最近、昔のことを思い出す。
比翼連理で友人たちと語り合った壮大でばかばかしい 若人の夢。
緑の崩壊も近い。
最後にせめて。

3月21985日
美火穂美術館の北田君からは場所を借りることができた。
あとは彼らから若い才能と正気をお借りするとしよう。
私の最期の作品だ。多少のわがままを許してほしい。

4月1日
狂気なき作品は芸術ではない。だとしたら――』
胡桃沢努
…………。
胡桃沢努
…村山サンが盗ったのォ……?(少しムッとする)
秋栗 舞星
……ここに書いてあることが、真実であれば、そう、なるのかもしれない…………
胡桃沢努
……最後の日記の続き、なんて書こうとしたんだろォ……?
秋栗 舞星
……村山先生は、どこにいらっしゃるのだろうか…………
胡桃沢努
早く、返してもらわなきゃァ…。
胡桃沢努
(出た)
秋栗 舞星
村山先生と、連絡が取れそうな人はいないだろうか……
胡桃沢努
ンー……北田サン?…だっけェ……。あの人ならァ、知ってるかもォ…。
秋栗 舞星
そうかもしれない…………たしか、電話番号を教えてもらっていたはず…………
秋栗 舞星
アッアッ…………(手が震えて番号が打てない)
胡桃沢努
💦
胡桃沢努
オレ、かけるよォ…。貸してェ……。
秋栗 舞星
す、すまない…………(涙声でスマホを手渡す)
胡桃沢努
大丈夫だよォ。
胡桃沢努
(電話かける)
北田
はい、美火穂市役所の北田がお受けいたします。
胡桃沢努
ぁ……う、あの、ォ…………
秋栗 舞星
はわ…………
胡桃沢努
…む、村山、天涯せんせェ……って、…ど、どこにィ…いますかァ……?
北田
…………?ええと、Caraξel Eldritcψの胡桃沢さん、でよろしいでしょうか…………?
胡桃沢努
アッ…………あ、は、いィ……、胡桃沢、努……です、ゥ……。
北田
ああ、良かった。合っていましたね。それで……村山先生がどちらにいらっしゃるか、ですか……、私には、分かりかねますね…………、
心理学が振れます。
SCCB<=65 心理学 (1D100<=65) > 59 > 成功
明らかに嘘をついているようで、声が上擦っている。
胡桃沢努
ひ……秘密、なんですかァ……?
交渉系技能が振れます。
胡桃沢努
CCB<=65 言いくるめ (1D100<=65) > 38 > 成功
北田
先生は......移動する際のわずかな外気の影響も避けたいとおっしゃられて最期の作品は展示室で書きたいから貸してほしいと......
胡桃沢努
あ…………ありがとォ、ございますゥ……。
…まほろォ、村山サン、展示室にいるってェ……。
秋栗 舞星
ああ、良かった。北田さん、ありがとうございます(通話口に向かって話しかける)
北田
……あ、あのっ……貴方方に一つ聞きたいことがあるんですが……
胡桃沢努
……えっとォ…………、…なんですかァ……?
秋栗 舞星
……?
北田
正直、私は芸術などは門外漢ですが......、なぜお二人はわざわざコンビを組んで芸術家をしておられるのですか?お二人とも素晴らしい才能があるというのに
胡桃沢努
………………。
……ウウ、ン…………オレ、はァ…、まほろがいないとォ…………作品がつくれないからァ…、です……、
秋栗 舞星
ぼくは…………彼の世界を見つけて、初めて、ぼく以外の人間に、近づきたいと、触れたいと思った。彼と出会うまでは……一人で居れば飛べると思っていた。でも……今は隣に彼が、ノワくんがいてくれないと、とてもじゃないが、ぼくは飛べません
胡桃沢努
……まほろ…………。 
北田
…………お二人は、素敵な関係なんですね。なんだか少し羨ましいです。出過ぎたことを聞いて、失礼いたしました
胡桃沢努

ぁ……あの、ォ…ほんとに、ありがとう…ございましたァ……。
胡桃沢努
秋栗 舞星
ありがとうございます、当日よろしくお願いします。
北田
こちらこそ、お話をお伺いできて良かったです。ありがとうございました。
胡桃沢努
(ピッ)
秋栗 舞星
…………さて、では美術館に行って、今度こそ村山先生に話を聞きに行こうじゃないか、ノワくん
胡桃沢努
…ぅ……、ウン……!
胡桃沢努
(美術館)
美術館へ向かう途中、ぽつりと秋栗が話し始める。
秋栗 舞星
実は……ね、ここ最近ずっと、夢を見ていたんだ
胡桃沢努
え……そうなのォ…?まほろもォ……?
秋栗 舞星
作品が作れなくなったぼく。そんなぼくを皆が冷たい目で見てくる。でもそれはいいんだ。大したことじゃない。ただ、きみ……ノワくんまでも同じようにそんな目で見てくる。それが、何よりもつらい(少し迷った後、バッグから袋に入った粘土のようなものを取り出し、手袋を嵌めて不器用にこね始める)
秋栗 舞星
SCCB<=20 (1D100<=20) > 12 > 成功
秋栗 舞星
ぼくが思い描く色、ぼくが思い描く世界、ぼくが思い描く感情、今まではそれが表現できれば一人きりでいいと思っていた。でも今は違う。ノワくんと見た色、ノワくんと進んだ世界、ノワくんとはぐくんだ思いを一緒に表現していきたい。これからも(こねていたものを、手を開いて胡桃沢に見せる)
時間はかかったものの、それにはかつての秋栗の作品にあったような繊細さが感じられた。秋栗の手の中には秋栗と胡桃沢の可愛らしい人形ができあがっていた。先程までこねていたものは、マジパンだったらしい。
胡桃沢努
わァ……!すごい…………!!(しばらく秋栗の顔を眺めて話を聞いていたが、秋栗が手を開くと思わず声を上げる)
胡桃沢努
カワイイ…………。(顔を綻ばせ、うっとりとこぼす)
秋栗 舞星
集中した甲斐があったよ。久しぶりに、ノワくんに見せたいって思える作品が作れたんだ……きみの笑顔も、見られたしね
秋栗 舞星
(透明な袋に入れて、二体のマジパン人形を胡桃沢に手渡す)
胡桃沢努
くれるのォ……?
秋栗 舞星
ああ、きみに受け取ってほしい。食べてもいいし、……もし、取っておきたいなら、常温では難しいから冷凍庫とかに入れておかないといけないけれどね(少し恥ずかしそうに視線を逸らす)
胡桃沢努
んー…………ン~~~…………。(しばらく首を傾げて考え込む)
胡桃沢努
…………今はァ、取っておこうっと。…家に帰ったらァ、食べてもいいけどォ……(ハンカチを取り出し、傷つかないよう袋ごと丁寧に包む)
…これェ、眺めてるだけでも、いんすぴれーしょん、湧いてくる……気がするゥ……!(上機嫌に笑いかける)
秋栗 舞星
そうか……うん、分かった。…………ありがとう、ノワくん(つられて笑い声を零す)
胡桃沢努
こちらこそォ…………、ありがとォ、まほろ…。
…やっぱり、まほろはすごいなァ……。
あなた達がたどり着くころにはすっかり深夜である。しかし、北田が連絡をしてくれていたのか、警備員がどうぞと道を開けてくれるだろう。
暗黒の美術館を進む。普段とは違う非日常の中で見る芸術品は普段とはまた違った姿を見せてくれる。やがてあなた達はたどり着く。二日前に村山天涯と出会った展示室。そこには相変わらず閉ざされた扉が鎮座している。
秋栗 舞星
……行こうか、ノワくん
胡桃沢努
ウン…………。(少し不安そうに秋栗の裾をぎゅっと掴む)
あなた達は二人でその扉を開く。そこには小さなろうそくの光がぼんやりと浮かんでいた。巨大なカンバスと大量の画材道具,そして巨大なカンバスの前には梯子に座り作業をする村山天涯の姿があった。
村山天涯
胡桃沢努、か……(こちらを見ることなく、絵を描き続ける)
絵に目星が振れます。
胡桃沢努
CCB<=75 目星 (1D100<=75) > 99 > 致命的失敗
村山天涯
お前が聞きたいことはわかっている。非常に申し訳ないとも思う。だが、この老人の最期のエゴにもう少しだけ付き合ってほしい
村山天涯
これが終われば......お前も元に戻る
村山は細い腕と足で梯子から降り、逐一床に置かれた絵筆や絵の具を拾っては作業に戻る。
胡桃沢努
…………、……まほろはァ……?
村山天涯
……そちらの少年か。…………相棒に対して、何が誠実であるか、相棒の何を大切とするかは、お前次第だ。しかし…………、同じ夢を見る仲間は、貴重なものだった。それは、私にも分かる
秋栗 舞星
あの、もし……先生がよろしければ、お手伝いさせていただけませんか?(村山が手を伸ばした先の絵の具を取り、差し出す)
胡桃沢努
え…………、……なんでェ……?(秋栗の行動にぽかんと口を開ける)
秋栗 舞星
……ぼく、先生のこの作品が完成したところを見たい…………
胡桃沢努
・秋栗の様子は?普通な感じ?
・この作品いつまでに完成しそうなの?展覧会よりずっと前?同時くらい?
・てか展覧会いつだっけ?
胡桃沢努
………………。
…………村山サン、この絵、早く完成したらァ……、オレに、早く返してくれるのォ……?
胡桃沢努
…………オレもまほろもォ、展覧会、楽しみにしてたからァ……、…頑張りたいん……、……です、………。
村山天涯
ああ…………もとより、この作品のためだったからな。それは約束しよう、必ずお前に返そう。
村山天涯
そう、か…………すまなかった、な。
胡桃沢努
…………じゃァ、オレも手伝い……、ます……。(少し拗ねたように口をとがらせながら、絵の具を拾う)
胡桃沢努
秋栗 舞星
ノワくん……
村山天涯は少しだけ驚いたようにあなた達を見る。その眼には、昨日見たような燃えるような執念も感じない。ありがとう。と普通の老人かのように返答した。
それからどれほどの時間がたっただろうか。暗幕の隅からは少しずつ光が差し込んでいる。一瞬のような、永遠かのような時間村山天涯は絵を描き続けていた。貴方と秋栗は村山を手伝いながら過ごしていただろう。
村山天涯
完成だ……(小さく弱弱しく、最期の灯でも吹き消したかのように一言声を上げる)
村山天涯
最期の頼みだ......暗幕を。開いてくれないか?
秋栗 舞星
わ…………責任重大だよ、ノワくん……!
胡桃沢努
これェ、開けたら完成するんだァ……!
胡桃沢努
(わくわく)
秋栗 舞星
ワクワク!
胡桃沢努
…じゃァ、…せーの、で開こう……? まほろ、そっち持ってェ…!
秋栗 舞星
ああ、分かったよ……!
貴方達は部屋の右側と左側に分かれて、それぞれ同時に暗幕を開く。
胡桃沢努
せーの…!!
暗幕が開かれると朝日が展示室の中を照らし出す。貴方たちと村山を包んでいた暗黒を切り裂いて部屋の中を照らし出す。
村山天涯
あぁ......
絵画の前で一人の男が立っている。肌はひび割れ、爪は剥がれ落ち、その髪は真っ白。唯一燃えるような執念を映していた瞳も今はもうなかった。
村山天涯
書けたじゃないか......僕たちの夢見た、青臭くて素敵だった絵......
そういうと村山の体は少しずつ崩壊していく。空中に緑の灰になって掻き消えていく。手に持っていた筆がガランと音を立てて床に散らばる。湖の底の狂気に触れた画工はもういない。そこにいたのは若人の夢を追った一人の老人の残骸だけだった。SANc1/1d8
胡桃沢努
CCB<=55 SANc (1D100<=55) > 3 > 決定的成功/スペシャル
秋栗 舞星
CCB<=49 SANc (1D100<=49) > 70 > 失敗
秋栗 舞星
1d8 (1D8) > 5
system
[ 胡桃沢努 ] SAN : 55 → 54
system
[ 秋栗 舞星 ] SAN : 49 → 44
この世のものとは思えない人が消滅するさまを目撃した貴方たち......もしかしたら心が壊れかけたりしているかもしれない。だが、その心は現実に引き戻されることだろう。村山の体が消えたことで貴方たちは彼の描いた絵の全貌を見ることが出来る。湖の湖畔で並ぶ五人の男女の絵。その全員がやさしく穏やかに微笑んでいる。その絵の中に、これまでの村山天涯の作品のような狂気はない。暖かい木漏れ日のような作品であった。
秋栗 舞星
すごい......これが天才芸術家。村山天涯の最高傑作だよ......
秋栗は感嘆の声を上げている。また、貴方は自分の体にこびりついていた違和感が消えているのがわかる。【芸術】の値が元に戻っている。
秋栗 舞星
芸術が振れます。
胡桃沢努
わァ…………、……今までの村山サンの絵とォ、なんか違うねェ……。
胡桃沢努
CCB<=82 芸術(ケーキ) (1D100<=82) > 98 > 致命的失敗
秋栗 舞星
こんな作品初めてだよ……ぼくたちもいつか、こんな作品が生み出せるといいね……!
貴方は、この作品を、なんか、すごいと思うだろう
胡桃沢努
ウン…………!(作品というより、秋栗の反応を見て同意する)
やがて、貴方たちは全てが終わったことを悟り、アトリエに戻ることだろう。
胡桃沢努
……あ、オレェ、体治ったかもォ……。(帰り道)
胡桃沢努
(腕をぶんぶんしてみる)
秋栗 舞星
本当かい?それは良かったよ!ぼくも作品が作りたくて、身体がうずくよ……!
胡桃沢努
へへへ…………、…やっぱりまほろは、作品づくりが大好きなんだねェ……。(どこか微笑ましそうに目を細める)
秋栗 舞星
うん、そうだ……そうだとも……!急いでアトリエに戻らねばならないね!(胡桃沢の手を引いて走り始める)
胡桃沢努
うわ…………!……まほろ、はやァい…!!(突然引っ張られ驚くが、楽しそうな秋栗の様子に、今までの日常が戻ってきたと感じる)
アトリエに戻ると、昨日錯乱した秋栗によって、キッチンが酷い有様だったため、この日は作品制作を断念することとなった。
秋栗 舞星
はわ…………
胡桃沢努
💦
秋栗 舞星
ゴ、ゴメンン…………
いつもと同じ日が始まる。貴方がキッチンに入れば、秋栗がいて道具を片していた。貴方に気が付くと元気そうに近寄ってくる。
秋栗 舞星
ノワくん見てごらんよ、今月の芸術雑誌。村山先生のことが乗っているよ?
秋栗が差し出した雑誌には村山天涯の記事が大きく乗っていた。貴方たちが村山の最期を見届けて以降、警察が行方不明事件として捜査しているが、部屋の状況や遺言状。最期の作品だと周囲に言っていたことからおそらく自殺であろうとして処理されるとのことらしい。
美火穂美術館では、村山の意志を継いで最期の作品を広く世間に公開するために、『村山天涯と次世代の芸術家展』を延期や中止せずに開催するとのことだ。
秋栗 舞星
さて、ぼくらは展覧会用の作品を作らなくっちゃならないね
胡桃沢努
展覧会、ちゃんとやるんだァ……。よかったァ……。
秋栗は雑誌を机の上において、アトリエの準備を始める。机の上に置かれた雑誌は、風にあおられて頁をめくる。そこにはこう書いてあった。芸術評論家のコメントの一つだ。
『村山先生の最期の作品……技術はあるが……先生の良さは……あまり……』
秋栗 舞星
何を悠長にしているんだい?早く始めようじゃないか!
季節は春。お昼過ぎでもまだ少し肌寒いくらいの頃。あなた方は自分たちのアトリエで二人で一つの作品を制作している。
芸術を振ってください。
胡桃沢努
CCB<=82 芸術(ケーキ) (1D100<=82) > 65 > 成功
貴方は、気が付く。気が付いてしまう。出来上がりつつある作品の秋栗が担当した箇所……それはひどく凡庸でつまらないものだった。貴方が隣を見ると、そこには嬉しそうに作品を見つめる秋栗の姿があった。
秋栗 舞星
やった……!よかった…………!ぼく、ちゃんと出来ている!ここまでは今までで一番の出来栄えだ!このままできたらぼくたちの最高傑作となるに違いない!
その目は……最後に見た村山天涯と同じ、穏やかな目だった。
アイデアを振ってください。
胡桃沢努
CCB<=80 アイデア (1D100<=80) > 60 > 成功
貴方はその瞬間。すべてを理解する。狂気なき作品は芸術ではない。であるならば……狂気から晴れた者には芸術は作れない。村山も秋栗も、救われたがゆえに天才たる資格を失ったのだ。
……そこであなたは一つの考えにたどり着く。貴方はずっと、秋栗の作品を見て……隣で作品を作り続けてきた。もしかしたら、自分なら……今までの秋栗の作風をまねて……秋栗のゴーストになれるかもしれない。彼にはばれないように秋栗の作品をこの世に作り続けられるかもしれない。天才芸術家、秋栗舞星を生き続けさせることが出来るかもしれない。
ここで探索者には選択をしていただきます。
【秋栗の作風をまねて作品を作成する。自分は秋栗の影でいい。】
【このまま作品を公開する。それが自分たちなんだ。】
【秋栗に真実を伝える。貴方が天才芸術家を殺すのだ。】
胡桃沢努
…………ウン、オレもォ、ステキだと思う…!
胡桃沢努
……ねェ、まほろォ……?
秋栗 舞星
うん?なんだいノワくん
胡桃沢努
……まほろはァ、今…………幸せェ……?
秋栗 舞星
ん…………?勿論だとも!こうしてまた、ノワくんと素晴らしい作品が作れているのだからね……
胡桃沢努
……ヘヘ、よかったァ…………。…オレもねェ、すっごく幸せェ……!
胡桃沢努
【このまま作品を公開する。それが自分たちなんだ。】
貴方は……あるがままの作品を肯定する。もしかしたら世間には酷評されるかもしれない。今までの自分たちの仕事に文句を言われるかもしれない。それでもそのまま進んでいくのだろう。それが貴方たちだ。
秋栗 舞星
うん、完成だ……!これなら村山先生の作品と並んでも遜色ないだろうさ、これが、ぼくたちの『未来』だ……!
胡桃沢努
『未来』……、……ウン、そうだねェ…!
胡桃沢努
……オレたちは、これからも、何があってもォ……、どんな未来でも、ずーっと相棒だからァ…………。
オレぇ、すっごくステキな『未来』だと思う…!
確かに、天才芸術家秋栗舞星は死んだ。もう芸術界には現れない。でもCaraξel Eldritcψは存在し続ける。二人で一人の作品が紡がれる。このまま進めば、きっとどんなことだって乗り越えられる。
【エンディングB このまま行けと、僕の中の僕が命じるんだ】
【クリア報酬】
・村山天涯から負債を返済された。【夢引きによって失った【SAN 値】6 と【芸術】40 を回復する。】
・最後に『未来』を見事に完成させた。【正気度回復 1d10】
・この世の狂気を知った。【成長判定の他に芸術の即時成長 1d10】
system
[ 胡桃沢努 ] SAN : 54 → 60
胡桃沢努
1d10 (1D10) > 6
system
[ 胡桃沢努 ] SAN : 60 → 66
胡桃沢努
1d10 (1D10) > 1
胡桃沢努
CCB<=83 芸術(ケーキ) (1D100<=83) > 81 > 成功
胡桃沢努
CCB<=65 心理学 (1D100<=65) > 66 > 失敗
胡桃沢努
1d10 (1D10) > 8
system
[ 胡桃沢努 ] SAN : 66 → 64
胡桃沢努
CCB<=65 製作(ケーキ) (1D100<=65) > 7 > スペシャル
胡桃沢努
CCB<=60 図書館 (1D100<=60) > 86 > 失敗
胡桃沢努
1d10 (1D10) > 10
胡桃沢努
CCB<=75 目星 (1D100<=75) > 13 > スペシャル
胡桃沢努
CCB<=65 言いくるめ (1D100<=65) > 6 > スペシャル
【本シナリオの背景】
画家・村山天涯はおおよそ 60 年前,若き芸術家の卵たちが集まってできた芸術家集団『比翼連理』に所属していた。彼らは 1960 年の春,イギリスへと芸術旅行へ向かい村山を除く全員が行方不明となった。
その真相は,グラーキにより村山以外の全員がグラーキの従者と化してしまったからである。生き残った村山もグラーキの従者にこそならなかったが、グラーキの棘によるアンデット化を受けている。
その事象の後、日本に戻った村山はグラーキとの接触により受けたインスピレーションをもとに、退廃的で冒涜的な作風の画家として日本の芸術界に名を轟かせていく。
それから 60 年が経過し,アンデット化した村山は自身に『緑の崩壊』が迫っていることを察する。自身の最期の作品に、若かりし日に『比翼連理』の仲間と夢見た壮大でばかばかしい、若人の夢のような青臭い作品を作りたいと考える。しかし、長らく退廃的で冒涜的な作風であった彼にはどうしてもそれを描くことができなかった。
そこで彼はグラーキの『夢引き』を利用して若い芸術家の才能と正気度を拝借することにした。そのため『村山天涯と次世代の芸術家展』を計画し、若き才能を集めたのである。

【KPC の設定に関して】
基本的には天才肌で他人とは感性が違っていて、基本的にずっと孤独だった人物で作成してください。
その孤独という狂気が KPC を天才たらしめています。ですが、探索者とコンビを組んだことにより、少しづつその孤独が和らぎ、いたって凡庸な芸術家もどきになりかかっています。ステータスや技能値は自由に振って構いませんが、【芸術】のみ初期値を 50 にしたうえで職業技能として 30 振った合計 80 としてください。KPC の芸術は、村山の起こした夢引きに寄らず絶えず減少しており、最終日には 一般探索者の初期値5 になります。
孤独の天才だった KPC は、探索者という翼を手に入れて墜落していく。対して努力してきた探索者は、村山の一件で狂気を知り、真の天才芸術家として完成する。それが本シナリオの根幹です。
1d10 SAN値回復 (1D10) > 2
system
[ 秋栗 舞星 ] SAN : 44 → 46