【CoCセッション】囚人に愛はいらない


その1

導入
あなたはまどろみの中にいた。どこか黴臭い匂いが鼻をつく。
突如、ジリリリとひどく煩いベルの音が耳をつんざき、あなたは思わず飛び起きるだろう。
ベルの音はすぐに止んだが、突然の大音量のせいか動悸が激しい。視線を上げれば、目の前には冷たく鈍い色をした鉄格子があった。その向こうからは、誰かが立ってあなたを見下ろしている。
かっちりとした守衛のような制服に身を包んだその人は、ひどく冷たい声で言った。
皆世照仁
―――20番、支度しなさい。起床時間です。
心音 理澄
…………は?
周囲を見渡してみれば、煉瓦造りの小さな部屋だ。この部屋にも、そして自分自身が身につけているひどく簡素な服にも、あなたは見覚えがない。部屋の出入口は目の前の鉄格子にある扉しかないようだ。
見たこともない独房のような場所に閉じ込められていることに気が付き【SANc 0/1】
心音 理澄
CCB<=45 SANc (1D100<=45) > 83 > 失敗
system
[ 心音 理澄 ] SAN : 45 → 44
心音 理澄
CCB<=50 アイデア (1D100<=50) > 53 > 失敗
皆世はここ一ヶ月ほど行方不明になっていたはずだ、と思い出す。
心音 理澄
……お前、見ねえと思ったら…………こんなところで何してやがる(眉間に皺を寄せる)
皆世は冷えた視線で、檻越しにあなたのそばの床を指さす。見ればそこには簡素な衣服がある。
皆世照仁
…着替えて。今着ているものは綺麗に畳みなさい。
心音 理澄
……なんでテメエに指図されなきゃいけねえんだよ(苛ついた様子で吐き捨てる)
皆世照仁
貴方は罪を犯した。貴方は罪人です。…反抗ですか。構いませんが、貴方に得はありませんよ…自由も。
心音 理澄
っハ、……お前が俺を裁くとでも?
皆世照仁
…間もなく朝食の時間です。早く着替えなさい。……看守は私だけではないのですよ。…それでもなお反抗することの意味が…貴方には分かりますか?
皆世照仁
これは忠告です。着替えなさい。
心音 理澄
うるせえ野郎だな……チッ、着替えればいいんだろ(床の衣服に袖を通す)
言われたとおりに着替えて服を畳めば、皆世はにこりともせず言う。
皆世照仁
鉄格子から右手を出しなさい。
心音 理澄
さっきからうぜえな……その口調やめろよ
皆世照仁
口調?…囚人に情を見せる必要がありますか?
心音 理澄
そんなの知らねえ、ただムカつくんだよ。お前、連絡も寄越さねえで何してやがった
皆世照仁
…貴方の都合でしょう。話す必要はありません。
皆世照仁
……早く差し出しなさい。
心音 理澄
……いつにも増して話が通じねえな(右手を差し出す)
鉄格子の向こうに片手を差し出せば、皆世にがしりと手首をつかまれる。強い力にひるんだあなたの前で、看守は素早く鉄格子に付いた扉を開け、そこから掴んだままの手首へがちゃりと手錠をかけた。
何か言う間もなく、彼は手錠の片割れを自分の手首にもかける。二つを繋ぐ鎖は数メートルほどの長さがあり、密着するとまではいかないが、動きは制限されそうだ。
心音 理澄
は……
皆世照仁
…牢から出る際はこれを着けたうえで、私と行動を共にしてもらいます。
皆世照仁
私は貴方の管理担当です。…これは規則です。
心音 理澄
はあ!?なんでお前なんかと共にしなきゃならねえんだよ殺すぞ!
皆世照仁
(心音の言葉には耳を貸さず、牢から出て右手側に続く扉に向かう)
心音 理澄
おい!待てよ照仁!(手錠を引っ張られ痛みに顔を顰める)
皆世照仁
食堂
看守に鎖を引かれて移動すれば、食堂のような部屋に出た。
先ほどの部屋と同じく煉瓦造りの壁で、中央には洋館にあるような長いテーブルがあり、椅子が並べてある。いくつかの椅子にはすでに人が腰かけて食事を摂っている。
皆世照仁
こちらに。
彼はあなたと繋がった鎖を引き、部屋の隅にある小さなテーブルの前へと連れてこさせた。そこにはごく少量の食物が乗った白いプレートがいくつかある。
皆世照仁
1枚取り、着席しなさい。
心音 理澄
…………(不服そうに1枚取って座る)
心音が着席すると、皆世もプレートを持ち隣で食事を摂りはじめる。
探索可能個所は以下の通り。心音は自由に動ける状態にないので、基本的には視線を向ければ情報が出る。
【探索可能個所:長テーブル、プレート、テーブルについている人たち】
心音 理澄
なんでお前の隣で飯食わねえといけねえんだよ……
皆世照仁
(料理を黙々と口に運んでいる)
心音 理澄
クソが…………(長テーブルを見る)
重厚感のある木のテーブル。今着席しているのは自分たちを含め8人ほど。服装から察するに、他の人も自分たちと同じように看守と囚人どうしが手錠で繋がれているらしい。
心音 理澄
(クソキメえ空間だな)
心音 理澄
(食べる前にプレートを見る)
使い込まれた雰囲気の白いプレートだ。あなたとあなたの看守を含め、どの人の前にも同じ物がある。
アイデアが振れます。
心音 理澄
CCB<=50 アイデア (1D100<=50) > 99 > 致命的失敗
食事を摂り始めるが、誤って口の中を噛んでしまう。HP-1
心音 理澄
い”っ…………
皆世照仁
system
[ 心音 理澄 ] HP : 12 → 11
皆世照仁
……、(ちらりと心音の様子を横目で伺い口を開きかけるが、すぐに視線を下に戻す)
心音 理澄
(なんだコイツ……)
心音 理澄
(テーブルについている人たちを見る)
看守・囚人ともに男も女もおり、みな慣れた様子で貧相な食事を口に運んでいる。年齢や性別はばらばらだが、皆一様に痩せて顔色が悪いと気づく。
ふと視線を上げたあなたは、目の前に座っていた男と目が合う。彼はあなたと同じく囚人服を着ており、隣の席の看守と手錠でつながれていた。
男は少しの間のあと笑い、あなたに声をかけてくる。
???
おまえ、新入りだよな。名前は?
???
そっちの看守も新米だ。卒業できて良かったな?
彼はにやりとしてあなたの隣の皆世に視線を送るが、皆世は沈黙したまま目も合わせない。
心音 理澄
あ?…………心音。卒業って何だよ
突然部屋中に耳をつんざくようなベルが鳴り響く。ジリリリ、ジリリリと、けたたましいそれは2回鳴った。
それを聞くやいなや、皆世はやや眉を寄せる。彼は自らの手首にあった手錠を外し、長テーブルの脚へがちゃりと嵌めなおしてあなたに言う。
皆世照仁
招集がかかりました。しばらくここで待機してください。
そう言うなり彼は返事も待たずに食堂を出て行ってしまった。テーブルについていた他の看守も、同じように囚人を残して部屋を出て行く。
心音 理澄
…………どいつもこいつも気色悪ィな
看守たちが出て行ったあと、しばらく向かいの囚人と自由に会話ができる。彼は、見た目からして自分よりは少し幼そうだと感じる。
心音 理澄
おい、お前は?名前
???
ああ、俺?俺は福永リュウ。
心音 理澄
ふーん、リュウね……年は?
福永リュウ
大学3年。…ったく、人生で一番自由な時期だってのに……いきなりこんなとこ連れてこられてよー…。
心音 理澄
大学生……。お前はここに連れてこられた理由は知ってんのかよ?
福永リュウ
知らねえ。心音さんだっけ?あんたもそうだろ?
心音 理澄
ああ、でも俺よりはここに詳しいんだろ。さっき卒業とか訳分かんねえ事言ってたし
福永リュウ
そうだなあ…多分3週間くらいはここにいるんじゃねえの?……ちゃんと数えてねえけど。
福永リュウ
ああ…そうそう、卒業な。……あんたの看守、もとは俺らと同じ、こっち側の人間だったんだよ。それが数日前に突然いなくなったかと思えば、今日看守として戻ってきた。
福永リュウ
つまり、立場は変わるってことだよ。捕まえられてる立場の俺たちだって、うまくすりゃあっち側に行ける。そうしたらもう少しはマシな暮らしができると思わねえ?
福永リュウ
看守は自由に外に出られるらしいし。個室だってあるんだぜ?
心音 理澄
なんだそれ……どちらにせよ、こんなところで暮らすだなんて俺はごめんだ
心音 理澄
ここから出る方法はねえのか?
福永リュウ
それが分かってたらこんな貧相な飯食ってねえよ。
心音 理澄
それもそうか、お前も若いのに災難だな
しばらく話しているうちに、ドアのほうから看守たちが戻ってくる足音が聞こえる。それを聞きつけた福永は、あなたに向かって低く囁く。
福永リュウ
そうだ、優しいあんたに忠告しといてやるよ。
福永リュウ
ここでは看守に取り入ろうとしても無駄だ。あいつら、人の心ってもんがねえの…。
福永リュウ
でも、まあ……なるべく素直に従っとけ。そのほうが痛い目見ねえし、『あっち側』に行ける確率も上がるからな。
そう言うと、彼はにやりとまたいたずらっぽく笑ってみせた。
心音 理澄
ふぅん……まあ、参考にしとく。またな、リュウ
福永リュウ
おう、またな。
戻ってきた皆世は手錠を自分の腕に付け替え、心音を独房に連れ帰る。
独房
皆世はあなたを檻の中へと突き飛ばし、あなたと自分の腕に着けていた手錠を外す。
心音 理澄
いってえな……っ、……クソ(何か声をかけようとするも、福永の言葉を思い出し小さく吐き捨てる)
皆世照仁
…午後から仕事です。それまでは自由になさい。
心音 理澄
仕事?何のだよ
彼はそう言い残すと、質問には答えず鉄格子の扉に鍵をかけてその場を立ち去った。
心音 理澄
……無視かよ…………(力なく笑う)
改めて部屋の中を見れば、床は古びた板張りで、置いてあるものは極端に少ない。部屋の高い位置には小さな窓があり、鉄格子が嵌まっている。部屋内には衝立があり、その向こうは手洗い場となっているようだ。
【探索可能箇所:鉄格子(扉)、机、窓、手洗い場】
心音 理澄
(鉄格子を見る)
鉄格子
扉には鍵がかかっている。鉄格子の向こうは狭い廊下のようなスペースになっており、ランプを置いた小さな机と丸椅子がある。
左右を見渡せば、廊下の右側には扉が一枚、左側には独房と並ぶようにしてもうひとつ部屋があることがわかる。そちらは鉄格子ではなく木製の扉だ。
心音 理澄
(机を見る)

ちゃぶ台のような形の小さな机だ。隅の方に落書きのようなものがある。

「いたいくるしい 死にたくない」

ひどく歪んだ文字に、ややぞっとする。【SANc 0/1】
心音 理澄
心音 理澄
CCB<=44 SANc (1D100<=44) > 66 > 失敗
system
[ 心音 理澄 ] SAN : 44 → 43
心音 理澄
(……まあそりゃあな)
心音 理澄
(窓を見る)

外は森であることがわかる。窓自体は、たとえ鉄格子がなかったとしても、人ひとりが通れるような大きさではなさそうだ。

【目星】が振れる。
心音 理澄
マジでどこだよここ……
心音 理澄
CCB<=70 目星 (1D100<=70) > 37 > 成功

鉄格子はかなり古びており、そのうち1本はかなり錆びついている。
心音 理澄
(だいぶ古い……折れるかもしれねえな)

【STR×5】に成功で、1本の金属棒を取り外すことができる。
心音 理澄
CCB<=70 STR×5 (1D100<=70) > 83 > 失敗

かたい
心音 理澄
(手洗い場を見る)
手洗い場
思いの外きれいに掃除されている。
手洗い場
【目星】
心音 理澄
CCB<=70 目星 (1D100<=70) > 92 > 失敗
一通りの探索が終わった頃、皆世が戻ってくる。
日が高く昇る頃、再びけたたましいベルが鳴る。皆世はまたもあなたを機械的に食堂へと連れて行き、あなたはそこで先程と同じように昼食を摂ることになるだろう。
食後、皆世は
皆世照仁
仕事の時間です。
とあなたの鎖を引き、廊下を通って独房ではない別の部屋へと向かう。
心音 理澄
(引っ張んなクソが)
処置室
重そうな鉄の扉を開ければそこは、部屋の中央に鉄製の椅子が固定してある奇妙な部屋だった。その他には金属製のワゴンしかない。
椅子の肘掛け部分や足元には幾本も鎖が垂れ下がっており、あからさまな拘束具に嫌な予感がした。【SANc 0/1】
心音 理澄
CCB<=43 SANc (1D100<=43) > 28 > 成功
皆世照仁
…座りなさい。
心音 理澄
……何する気だ(警戒しながらも従う)
皆世照仁
仕事です。(心音の四肢を拘束する)
あなたを拘束した看守は、金属製のワゴンの上から何かを取り上げる。それは透明な液体の満たされた注射器だった。
皆世照仁
……暴れないでくださいね。…まあ、暴れてもどうにもなりませんが…。
彼はそう言い、あなたの腕に注射器の中身を打つ。
心音 理澄
っおい!なんだそれ…………っ(冷や汗を垂らす)
POT対抗です。POTは9です。
心音 理澄
CCB<=55 POT対抗 (1D100<=55) > 70 > 失敗
HP-8
system
[ 心音 理澄 ] HP : 11 → 9
system
[ 心音 理澄 ] HP : 9 → 2
system
[ 心音 理澄 ] HP : 2 → 3
薬を打たれて数分後、あなたの体に変化が起こる。
肺が焼けるように呼吸が苦しく、目を開けているはずなのに視界も暗くなっていく。全身の痛みも現れ、苦しくてのたうち回りたくなるが、椅子に縛り付けられているためそれも叶わない。
死ぬのかもしれない、と思うような苦しみに【SANc 1/1d3】
心音 理澄
CCB<=43 SANc (1D100<=43) > 97 > 致命的失敗
心音 理澄
1d3 (1D3) > 1
system
[ 心音 理澄 ] SAN : 43 → 42
心音 理澄
……ぅ”、ぐぁ…………が……ぁ”、ッ…………(恐怖に耐えながら顔を俯かせて、蒼白な表情が皆世に見えないようにする)
指一本も動かせないような苦しみの中、あなたの意識は薄れていく。
独房
目が覚めれば、あなたは先程の独房に戻ってきていた。体はひどくだるく、起き上がることも億劫だ。
夜になったのか部屋はすっかり暗くなっていて、鉄格子の外に置かれたランプだけが光を放っている。
廊下の椅子には皆世が腰掛けており、あなたが目覚めたことに気づくと立ち上がって鉄格子の近くに寄ってきた。
皆世照仁
起きましたか。
皆世照仁
具合は?
心音 理澄
…………最悪
皆世は淡々と心音の体調を確認したのち、机の上から白いプレートと小瓶を取り、独房の中へと差し入れてくる。
皆世照仁
夕食と栄養剤です。
皆世照仁
…明日も仕事があります。摂取しておいた方が無難かと。
プレートを見れば、朝食時と同じように質素な食事が乗っている。小瓶は手のひらサイズで、無色透明な液体が入っている。
心音 理澄
……ふん(食事と栄養剤を摂る)
皆世照仁
…それでは私はこれで。……おやすみなさい。
そう言うと、皆世は鉄格子を離れて左隣の部屋へと入ろうとする。
心音 理澄
…………お前ここで何してんだよ
皆世照仁
………………、…………看守です。(一瞬開きかけた口を閉じ、淡々と告げる)
心音 理澄
……ふぅん、…………(じっと皆世を見てから、視線を落とし再び食事に戻る)
皆世照仁
(扉を閉める)
独房2日目
再び、けたたましいベルの音によってあなたの意識は浮上する。大音量に横っ面を殴られて起こされるようだ。
どうやら夢も見ないほど深く眠っていたらしい。まだ体調は回復しきっていないのか、体は重く呼吸もやや苦しい。
起き上がれば、枕元には新しい着衣が用意されている。
HPを10まで回復してください。
system
[ 心音 理澄 ] HP : 3 → 10
心音 理澄
(まあ、着替えてやるか)
しばらくののち、隣の部屋の方向からカツカツと足音がして、皆世が現れる。
皆世は昨日と同じように手錠を着けて心音を食堂へと連れていく。
食堂
昨日と同じように皆世に連れられて食堂に向かい、プレートを取って着席する。
テーブルについて辺りを見渡し、あなたはふと気が付くだろう。席に着いている人数が減っていた。
よく見れば、昨日話しかけてきた福永と名乗った男がいなくなっている。昨日彼の隣にいた看守もだ。
心音 理澄
(……「卒業」ってやつか?)
食事が終わると、皆世は心音を独房へと連れ帰る。
独房
独房に戻れば、皆世はあなたの手錠を外し再度閉じ込め鍵をかける。
そのまま隣の部屋へと向かった彼は、バインダーを持って戻ってくると、鉄格子の前の椅子に腰掛けた。
皆世照仁
……今日の仕事の前に、いくつか聴取しておくことがあります。必ず、嘘偽りなく答えなさい。
心音 理澄
……なんだよ
皆世照仁
まずは氏名、年齢、職業を。
心音 理澄
んなこと聞かなくても知ってるだろ。…………心音理澄、26歳。バーテンダー
皆世照仁
血液型は?
心音 理澄
B……
皆世照仁
……なるほど。……では、家族構成を。
心音 理澄
なんでそんなことまで話さなきゃいけねえんだよ。今は一人暮らしだ
皆世照仁
同居人の数ではなく、家族構成を。答えてください。
心音 理澄
……兄弟はいない
皆世照仁
…ではご両親は健在なのですね?
心音 理澄
母親は死んだ。クソ親父はまだ生きてる
皆世照仁
…………そうですか。(目を伏せバインダーにすらすらと書き留める)
皆世照仁
……心音さん、
皆世照仁
…ここから、出たいですか?
心音 理澄
…………は?……当たり前だろ(怪訝そうに眉を顰める)
皆世照仁
それは何故?
心音 理澄
…………まだやることがある。俺がやるべきことだ
皆世照仁
…そうですか……。…………そうなんですね……。(微かに目を見開く)
心音 理澄
……もういいか
皆世照仁
……ええ。
ちょうど仕事の時間です。
心音 理澄
……またあれかよ(顔を歪める)
処置室
皆世はまたもあなたを拘束具のついた椅子に縛り付ける。冷えた鎖が手足に触れてぞくりとする。
傍らにあるワゴンの上には透明な液体の詰まった注射器があり、あなたは昨日と同じ苦しみを覚悟するだろう。
皆世照仁
…………。
皆世は注射器を手に取り、少し眺めたあと僅かに目を細める。手にしたバインダーに視線を移し、考えるような表情をした。
心音 理澄
…………やるならさっさとしろよ
皆世照仁
……手違いです。少し待機していてください。
彼はそう呟くと、バインダーと注射器を手にしたまま部屋を出ていってしまう。
心音 理澄
は?……意味分かんねえ
ほどなくして皆世は戻ってくる。その手にはやはり注射器とバインダーがある。
彼は今度はなんの躊躇いも見せず、注射器を構えてあなたの傍に寄ってくる。
皆世照仁
…じっとして。
彼はあなたの腕を露出させて針を突き立て、注射器の中身を打つ。
【目星】
心音 理澄
CCB<=70 目星 (1D100<=70) > 100 > 致命的失敗
心音 理澄
っ…………(腕から目を背ける)
【CON5】
心音 理澄
CCB<=50 CON×5 (1D100<=50) > 98 > 致命的失敗
HP-1d5
system
[ 心音 理澄 ] HP : 10 → 5
心音 理澄
1d5 (1D5) > 5
薬剤を打たれたあなたに、覚えのある倦怠感が襲ってくる。頭はくらくらとし、少しだけ息苦しくなる。
心音 理澄
っは…………(この後来る苦しみに備えて俯き、脂汗を流す)
しかししばらくして気がつくだろう、昨日のような体の痛みはなく、意識が飛びそうになることもない。
視界の端では、皆世が手にしたバインダーに何かを書きつけていることがわかる。
心音 理澄
…………今の、なんだ……(問いかける)
【POW5】
心音 理澄
CCB<=45 POW×5 (1D100<=45) > 59 > 失敗
皆世に問いかけようと彼の方を見ると、彼が扉のほうを見つめて硬直しているのがわかる。それは血の気の引いた表情で、ともすれば怯えているようにも見えるだろう。
辺りをさっと見渡せば、いつもは閉まっている扉がかすかに開いていることに気がつくだろう。
心音 理澄
……おい(顔を上げて再度呼びかける)
心音 理澄
(扉の向こうが見えないか目を凝らす)
扉の向こうから、誰かがこちらを見ている。無感情な瞳で、じっと観察するように。
その不気味さに【SANc 0/1】
心音 理澄
CCB<=42 SANc (1D100<=42) > 49 > 失敗
system
[ 心音 理澄 ] SAN : 42 → 41
【アイデア】
心音 理澄
CCB<=50 アイデア (1D100<=50) > 65 > 失敗
すぐに扉の向こうから人影は消える。
皆世照仁
…………、……仕事は終わりました。…独房に戻ります。
心音 理澄
誰だよさっきの
皆世照仁
……何のことでしょう。
心音 理澄
…………なんなんだよお前……(うんざりしながら呟く)
独房
戻ってくると、皆世はいつものようにあなたを檻の中へと入れた。しっかりと鍵をかけたあと、彼は自分のポケットへとそれをしまい込む。
そのまま立ち去るかと思われた彼は、どうしてか部屋の前に立ちすくんだまま動こうとしない。その顔は伏せられ、表情は読み取れないだろう。
心音 理澄
……あ?まだ何かあんのかよ
彼はしばらくの間のあと、ぽつりと呟く。
皆世照仁
……具合はどうですか。…昨日よりは顔色が良さそうですが。
心音 理澄
…………はぁ?
心音 理澄
……まあ、まだマシだけど。……気分は最悪だ
皆世照仁
昨日よりは薬効が弱く出たせいかもしれませんね。……ですが、
皆世照仁
…明日には貴方は死ぬかもしれません。……もしかしたら…私も……。
心音 理澄
は…………(目を見開いて皆世を見つめる)
皆世照仁
……心音さん。
皆世照仁
私は貴方の敵ではありません。…しかし今は…味方でもない。
心音 理澄
……どの口が
皆世照仁
……貴方が頼れるのは貴方だけです。
心音 理澄
…………そんなの最初からだ
皆世照仁
…そうですね。余計なお世話でした。
皆世照仁
それでは…また明日。
皆世は淡々と呟き、すぐに隣の部屋へと引き上げる。去り際に、彼は手にしたランプを廊下の机の上に置いていく。
心音 理澄
なんか急に喋るなあいつ
あなたは瞼を閉じる。昨日ほどの苦痛がなかったといっても、やはり体力は消耗していたのだろう、眠気はすぐにやってきた。
そのままあなたの意識は薄れていく。
HPを1d6回復してください。
心音 理澄
1d6 (1D6) > 6
system
[ 心音 理澄 ] HP : 5 → 11